肝内胆管癌、その他の原発性肝癌 :トップ    
監修: 金子周一 金沢大学大学院
千代永卓1) 永濱裕康2) 佐々木裕3) 1)3)熊本大学消化器内科学 2)天草セントラル病院

概要

疾患のポイント:
  1. 肝内胆管癌とは、肝内に発生した胆管上皮に似る、あるいはそれに由来する細胞からなる上皮性悪性腫瘍であり、肝内胆管癌と混合型肝癌(肝細胞癌と肝内胆管癌の混合型)を合わせて考えると、原発性肝癌の約5%を占める。転移性肝癌、原発性肝細胞癌を鑑別して診断する。
  1. その他の原発性肝癌として細胆管細胞癌、粘液嚢胞腺癌、肝芽腫、未分化癌、類上皮性血管内皮腫、血管肉腫、未分化肉腫、横紋筋肉腫などがあるが、いずれもまれである。
  1. 肝内胆管癌の危険因子として、肝内結石症、原発性硬化性胆管炎、先天性胆道拡張症、肝吸虫症、ウイルス感染(HCV、HBVなど)、トロトラストなどが挙げられる。
  1. 肝内胆管癌は肉眼分類により、腫瘤形成型、胆管浸潤型、胆管内発育型に分類され、それぞれの画像所見が異なる。
  1. 転移性肝癌との鑑別が問題になるため、他臓器癌の除外が重要である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 画像検査で肝内に腫瘤性病変を認めた場合は、確定診断およびステージングのための検査が必要になる。末梢の肝内胆管の拡張を認める場合は肝内胆管癌の可能性を疑う。
  1. 腹部超音波検査、腹部造影CT、腹部造影MRI、MRCP ,FDG-PET検査などで画像的鑑別診断を行う。肝内胆管癌は、肝細胞癌に比べ乏血性の腫瘍で、グリソン鞘への浸潤傾向があるため、腫瘍末梢の胆管拡張を伴うことがある。腫瘤形成型は、一般に腹部超音波検査では、辺縁が不整な低エコー腫瘤として描出され、CTでは、腫瘍辺縁は八つ頭状を呈し、造影dynamic studyで腫瘍内部が遅延性に造影される。造影パターンや結節の辺縁、内部の性状などで鑑別を行うが、肝内胆管癌以外のその他の原発性肝癌ではそれぞれの腫瘍ごとに所見が異なり診断に苦慮することがある。診断に苦慮した場合は、生検による組織学的診断を行うこともある。
  1. 診断のアルゴリズム:アルゴリズム
 
予後評価: >詳細情報 
  1. 第19回全国原発性肝癌追跡調査報告では、肝内胆管癌の累積生存率は、3年生存率34.4%、5年生存率24.8%と低値である。
  1. 肝切除症例においては3…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

ステージング、合併症、治療方針決定時の検査例
  1. 診断および進行度診断確定のための画像診断を慎重に行い、治療方針(切除可能か否か)を決定する。
  1. 肝内胆管癌やその他の肝癌で診断に苦慮する場合は、生検による組織学的診断を行うことが望ましい。
○ 明らかな原発巣を認めず転移性肝癌を除外できる場合は、肝原発の腫瘍として下記の11)~13)の検査を行い、切除の適否を判断する。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

診断のアルゴリズム
治療のアルゴリズム
肝内胆管癌のT因子
腹部造影CT検査
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23

改訂のポイント:
  1. 「肝癌診療ガイドライン 2017年版」に基づき確認を行った(変更点なし)。


  • 消化器 の他のコンテンツを見る
  • 腫瘍 の他のコンテンツを見る
詳細ナビ