肝良性腫瘍(肝血管腫、アデノーマ) :トップ    
監修: 金子周一 金沢大学大学院
中尾一彦 長崎大学 消化器内科

概要

ポイント:
  1. 肝良性腫瘍として、肝血管腫、肝アデノーマなどが挙げられる。
 
肝血管腫:
  1. ポイント: >詳細情報 
  1. 肝血管腫は良性の肝腫瘍の中で最も頻度が高く、剖検例の約5%にみられる。中高年>若年、女性>男性、肝右葉に多くみられる。大きさは数mmから数cmまでさまざまだが、ほとんどが無症状で健診時の腹部超音波検査で偶然発見されることが多い。
  1. 多くの場合、無症状で経過し治療の必要はない。巨大血管腫内に大量の血栓が生じ、血小板、凝固因子が消費され播種性血管内凝固症候群(DIC)となる病態をKasabach-Merritt症候群と呼ぶ。
  1. このように症状や合併症を伴う場合は外科的切除の適応となる。
  1. 診断: >詳細情報 
  1. 腹部エコー、造影 CT、MRI、Gd-EOB-DTPA による造影MRIにて診断する。
  1. 予後: >詳細情報 
  1. 多くの場合は自他覚症状なく生命予後にも影響はなく、治療の必要性はない。増大傾向を認める、自覚症状を伴うなどの一部は治療対象となることがある。
  1. 治療: >詳細情報 
  1. 特にない。年に1回の画像検査によるサイズフォローで十分である。
  1. 専門医相談のタイミング >詳細情報 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

鑑別のために行う検査例
  1. 各種画像検査により、肝血管腫、腺腫の診断、肝細胞癌、転移性肝癌との鑑別を行う。
  1. 腫瘍マーカー、肝機能なども参考にする。
○ 鑑別疾患に基づき、下記の検査を考慮する。肝細胞がんを疑う場合は1)を、胆管細胞癌、転移性肝癌を疑う患者では2)を行う。

追加情報ページへのリンク

  • 肝良性腫瘍(肝血管腫、アデノーマ)に関する詳細情報
  • 肝良性腫瘍(肝血管腫、アデノーマ)に関する評価・治療例(詳細) (1件)
  • 肝良性腫瘍(肝血管腫、アデノーマ)に関する画像 (6件)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

肝血管腫、肝腺腫、肝細胞癌の診断
肝血管腫:造影MRI
肝血管腫:ソナゾイド造影エコー
糖原病に合併した多発肝腺腫:造影CT
糖原病に合併した多発肝腺腫:造影MRI
肝腺腫:切除病理組織
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05