痙攣・意識障害(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
岡明 東京大学医学部附属病院 小児科

概要

症状のポイント:
  1. 幼児期には、約5~10%の頻度で有熱時に痙攣を認め、熱性痙攣と診断される。
  1. 小児期はてんかんの発症が多い年齢であり、てんかんの頻度は約1%弱である。小児に特徴的な発作型として欠神発作があり、過呼吸で発作が誘発される点が特徴的である。
  1. 小児では意識障害の原因として、特に乳幼児期には先天性代謝異常症の鑑別を行う必要がある。また、乳幼児期のウイルス性疾患による発熱の際には、急性脳症の発症をみることがあり、注意が必要である。
  1. 短時間の意識障害があったことによる受診の場合には、てんかん性の欠神発作や複雑部分発作の可能性を考えるが、実際上は失神の頻度が高い。
 
緊急時の対応: >詳細情報 
  1. 痙攣時には、呼吸をしやすい姿勢にして、気道確保しやすい姿勢(側臥位)とし、可能であれば酸素投与をする。
  1. 痙攣を主訴として受診した場合には、まず、意識障害の有無および痙攣重積状態であるかどうかを確認する。意識障害が持続している場合には、痙攣が頓挫していない可能性を考え、瞳孔の異常(散瞳、対光反射の消失)、四肢の筋緊張の異常(間代性痙攣、強直)などの有無を観察する。もしも痙攣が持続していると判断されれば、ジアゼパムまたはミダゾラム静注を行う。 エビデンス   エビデンス   エビデンス 
  1. 短い痙攣を何回も反復し、痙攣の間欠期にも覚醒しない場合には、痙攣重積としての積極的な治療を考える。
  1. 意識障害の場合には、低血糖や電解質異常などの補正可能な原因の有無を検査し、そのうえで脳浮腫や頭蓋内感染症などの可能性を考え、頭部CT検査や髄液検査などを行う。特に、インフルエンザなど発熱を伴う場合には急性脳症の可能性を考える。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

5分以上継続する痙攣の加療例
  1. 痙攣は5分以上持続する場合には、ジアゼパムまたはミダゾラム静注などによる治療が適当である。 エビデンス 
○ 痙攣が5分以上継続する患者では下記を考慮する。

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小児てんかん重積状態の治療フローチャート
意識障害対応フローチャート
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28