気胸(小児科) :トップ    
監修: 渡辺博 帝京大学医学部附属溝口病院
横山美貴 青梅市立総合病院 小児科

概要

疾患のポイント:
  1. 気胸とは、肺胸膜と壁側胸膜の間に空気が入った病態であり、自然気胸(特発性、続発性)、外傷性気胸、医原性気胸に分類される。
  1. 胸部異所性ガスの原因としては、①肺胞・気管・気管支、食道の破裂や穿孔、②胸壁・壁側胸膜の破断――が挙げられる。
  1.  緊張性気胸 はチェックバルブ現象がみられ、空気漏出量の多い気胸であり、縦隔の健側偏位による呼吸不全や急性心不全を引き起こし、緊急処置が必要である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 年長の痩せ型男児が、突然に、胸痛や呼吸困難などを訴える場合には、気胸を想起する。新生児では、出生直後は強く啼泣するが数分で急に呼吸窮迫症状が出現する場合、気胸を想起する。正常分娩でも起こる。
  1. 胸部単純X線写真などの画像上、空気漏出が確認されれば診断が確定する。胸部単純X線写真上、立位正面撮影にて、患側胸腔の肺尖部や上外側部に血管陰影を欠く透過性亢進像と、肺門部に向かって縮小した虚脱肺を認める。患側の横隔膜平坦化や肋間開大、健側への縦隔偏位もみられる。<図表>
  1. 新生児では仰臥位正面で撮影するため、一番高くなる中央に漏出空気が集まる。<図表>
  1. 小児で空気漏出を来す病態:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 予後:
  1. 一般に予後良好であるが、手術しなかった場合、成人で30%、小児では50~60%の再発率がある。
  1. 重症度:
  1. 胸郭と虚脱肺それぞれの切片の乗数の差によりKircherの虚脱度を計算する。<図表>
  1. Light index のほうが実際に穿刺吸引される空気量により相関する。…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

胸腔ドレナージの治療例
  1. 以下のカテーテルを用いて治療を行う。
  1. アーガイル トロッカーアスピレーションキット 8~12Fr 長さ9~20cm
  1. 穿刺部位:第4、5肋間中腋窩線
  1. 吸引圧:-5~-10cm水柱
○ 緊張性気胸の場合、1)を行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

気胸管理計画
空気漏出の経路
ブレブとブラ
小児で空気漏出を来す病態
年長児の気胸(右側)
新生児の気胸(右側)
新生児の縦隔気腫
Light index
新生児、小児の気胸・縦隔気腫
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10