今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 大井田憲泰 東京都立墨東病院 新生児科

監修: 渡辺博 帝京大学老人保健センター

著者校正/監修レビュー済:2021/06/02
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、サーファクタントの投与方法について加筆修正を行った。

概要・推奨   

  1. 妊娠34週までの妊婦で、1週間以内に早産が予想される場合には、出生前ステロイド投与が勧められる(推奨度1)
  1. 出生前ステロイドの複数クールの投与については、児の長期予後に影響を与えることが懸念され、現時点では1クール投与が推奨される(推奨度2)
  1. 呼吸窮迫症候群では人工肺サーファクタント投与が重症度と死亡率を減少させる(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 新生児の呼吸窮迫症候群(Respiratory Distress Syndrome、RDS)は、肺胞虚脱を防ぐ肺サーファクタントが欠乏するために起こる呼吸障害である[1][2][3]
  1. RDSは早産児(特に在胎32週未満)で出生した場合の呼吸障害で最も多く認められる疾患であり、週数が早いほどその頻度は高くなる(わが国の周産期母子医療センターネットワークのデータベースでは、在胎23~25週:約75%、26~27週:約70%、28~29週:約60%、30~31週:約40%である。母体への出生前ステロイド使用の有無で頻度は大きく変わる)[1][4]
  1. RDSは適切な治療が行われなければ死に至る場合もあり、新生児集中治療施設(Neonatal Intensive Care Unit、NICU)に入院し適切な呼吸・循環管理が必要である。
  1. 予防は早産にならないことであるが、早産が避けられない場合には母体への出生前ステロイド投与が有効である[5][6][7][8]
  1. RDSの診断は、臨床症状と胸部X線所見から行う。
 
RDSのX線分類(Bomsel,1970)

肺サーファクタント不足の程度により、胸部X線所見が分けられる。サーファクタント不足が強いほど含気が減少し肺野の透過性が低下する。

出典

F Bomsel
[Radiologic study of hyaline membrane disease: 110 cases].
J Radiol Electrol Med Nucl. 1970 May;51(5):259-68.
Abstract/Text
PMID 5502368
 
RDS胸部X線

在胎25週の児。 出生直後に挿管したあとの胸部X線写真。心肺境界不明瞭、含気不良ですりガラス陰影を認める(BomselⅢ度)。このあとサーファクタント投与を行った。

出典

大森意索先生ご提供
 
RDS胸部X線

在胎31週の児。出生後呼吸障害に対しCPAPを行ったが、酸素化不良、陥没呼吸増悪のため気管内挿管を行ったのちの胸部X線写真(BomselⅡ度)。含気不良で気管支透亮像を認める。

出典

大森意索先生ご提供
 
  1. 臨床症状は多呼吸、陥没呼吸、呻吟および酸素化不良のためのチアノーゼであるが、これらの症状はRDSに特異的なものではない。
  1. RDSと診断された場合には酸素投与や呼吸補助を行うとともに、重症の場合には早期に人工サーファクタントを投与する[9][10][11][12][13][14]
 
人工サーファクタント投与前後の胸部X線

a:サーファクタント投与前
b:サーファクタント投与後

 
  1. 人工サーファクタント治療が開始されて以降RDSに伴う死亡は減少したが、RDS軽快後も早産児に対する長期間の入院管理を必要とする。
問診・診察のポイント  
  1. 切迫早産で早産児が出生することが予測される妊婦の場合には、RDS を含め早産児に対する対応が可能なNICUの整った施設に母体搬送する必要がある。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
大井田憲泰 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:渡辺博 : 特に申告事項無し[2024年]

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呼吸窮迫症候群(小児科)

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