頭痛(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
岩崎博之 東京大学 小児科

概要

症状のポイント:
  1. 頭痛とは、文字通り頭部の疼痛のことである。
  1. 片頭痛の有病率は日本の15歳以上の8.4%、12歳までは男女差はないが、12歳以上では男女比1:3~4。中学生を対象とした報告では片頭痛の有病率は4.8%である。
 
緊急時対応:
  1. ①急な発症の頭痛。②これまでで一番痛い激烈な頭痛。③段々と強くなる頭痛――のいずれかを認めるか、診察にて神経学的所見がある(手足が動かしづらい、ふらついて歩く、しびれる、感覚がない等)場合、てんかん発作を伴う場合、繰り返す嘔吐を伴う場合には、頭痛を伴う危険な疾患を疑い頭部MRI(MRAも行う)や頭部CT検査を行う。必要に応じて脳波検査も行う(過呼吸負荷はモヤモヤ病を疑う場合には行わない)。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 緊急度の高い二次性頭痛を否定できないときには、専門医療機関・各専門科への紹介を検討する。
 
治療: >詳細情報 
  1. 二次性頭痛に対しては、原病に対する治療を行う。
  1. 一次性頭痛に対しては、片頭痛(<図表>)と緊張型頭痛(<図表>)、(まれだが)群発型頭痛(<図表>)を鑑別する。片頭痛と緊張型頭痛を合併することもある。
  1. 片頭痛に対しては、イブプロフェンやアセトアミノフェンなどの鎮痛薬を頓服することで痛みの軽減を図る。悪心・嘔吐を伴う場合にはドンペリドンなどの制吐薬を併用するのがよい。10歳以上にはスマトリプタンも積極的に試してよい。
  1. 緊張型頭痛に対しては、運動療法が有用である(頭痛体操)。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

二次性頭痛の鑑別のための評価例
  1. 緊急度の高い二次性頭痛をまず鑑別する。
  1. 問診、 症状(繰り返す嘔吐、てんかん発作)、神経学的所見の評価にて頭蓋内圧亢進、脳血管病変を疑うエピソード、所見があれば、緊急でCT、MRIなどの画像検査を行う。
  1. 血液検査は二次性頭痛を除外する目的に行う。
○ 問診や症状・神経学的所見が疑われる場合には、下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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著者校正/監修レビュー済
2016/04/01