神経性やせ症(小児科) :トップ    
監修: 渡辺博 帝京大学医学部附属溝口病院
冨田和巳 こども心身医療研究所

概要

疾患のポイント:
  1. 神経性やせ症はやせへの過度なこだわりを持ち、「自分は太っている」「特定の部位に脂肪が付き過ぎている」など、客観的に認めがたいボディ・イメージの障害があるため、極端な食事制限を行い、過剰な運動や盗みといった行動異常と、病識欠如を特徴とする典型的心身症であり、死に至ることもある。
  1. 神経性やせ症は、早期に発見し介入を始めるのが理想であり、学校健康が重視されているが、体重減少のみで、本症を詳しく知らない養護教諭などが過剰対応する危険性にも注意する。
  1. 近年、「特殊な疾患でなくcommon diseaseだ」と一部の専門医は言うが、典型例は今もまれであり、まだまだ特殊な疾患である。むしろ、このような発言に惑わされ、単純な不食例を安易に神経性やせ症と過剰診断しないことも大切である(参照:「過剰診断への注意」 >詳細情報 )。
 
問診・診察のポイント: >詳細情報 
  1. 理学的所見、特に視診でやせの程度を判断する。無表情、医療拒否・医療関係者への敵意、低体温、徐脈、低血圧、末梢の冷感、むくみの有無や肋骨や腰骨が浮き出ていないか、産毛が密生していないかなどをチェックする。
  1. 患児の多くは問診に答えない場合もあり、食べていないことを隠そうとする傾向もある。親に詳しく問診するときは、患児と同席で行わないようにする。
  1. 初診時には関係構築が最重要で、嫌がっているようであれば、詳しい問診や診察は後日にまわし、少しずつ行っていく。
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断基準:
  1. 神経性やせ症の診断には、一般に米国精神医学会作成のDSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 5)、ICD-10(国際疾病分類第10版)などの診断基準が用いられる。DSM-5では、以下の3つが本症の診断基準となっている。
  1. 必要量に比したエネルギー摂取の制限。その結果、年齢、性別、成長曲線、身体的健康状態に…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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学校健康診断による予防・早期発見のガイドライン
標準体重(5歳以上17歳までの性別・年齢別・身長別標準体重計算式)
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28