急性脳症(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
水口 雅 東京大学 国際保健学専攻国際生物医科学講座

概要

疾患のポイント:
  1. 急性脳症とはインフルエンザ、突発性発疹など小児の感染症(通常、発熱あり)の経過中に発症し、意識障害を呈する病態であり、しばしばけいれんを伴う。
  1. 先行感染の病原によりインフルエンザ脳症、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)脳症などに、脳症の臨床病理学的特徴により急性壊死性脳症、けいれん重積型急性脳症、脳梁膨大部脳症などに分類される。
 
診断: >詳細情報 
  1. 意識障害(Japan Coma Scale II-10以上、Glasgow Coma Scale 13以下)が12時間以上持続したときに診断する。
  1. 診断にあたって、脳炎・髄膜炎や熱性けいれんなどを除外する。脳脊髄液検査で明らかな細胞数増多を呈する場合は、急性脳症でなく脳炎ないし髄膜炎である。
  1. 頭部CT/MRIで広範囲の脳浮腫が認められる。
  1. 急性脳症の診断フローチャート:<図表>
  1. 急性脳症の鑑別診断:<図表>
  1. 急性壊死性脳症の頭部CT:<図表>
  1. けいれん重積型急性脳症(遅発性拡散低下を呈する急性脳症、二相性脳症)の頭部MRI:<図表>
  1. 脳梁膨大部脳症(可逆性脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症)の頭部MRI:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 予…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 強い意識障害(Japan Coma Scale II-20以上、またはGlasgow Coma Scale 10〜11以下)があり、持続ないし増悪していることを認識する。
  1. バイタルサインを把握し、心肺、中枢神経、体温の管理を速やかに開始する。
  1. 頭部画像検査で脳浮腫を認識する。
  1. 意識障害の原因となり得る他の疾患(脳炎、髄膜炎、脳血管障害、代謝異常、中毒など)を鑑別する。
○ 1)2)を確認し、3)4)5)により呼吸・循環のサポートを開始してから診断のための検査6)7)8)を行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

インフルエンザ脳症が疑われる症例の初期対応
急性脳症の診断フローチャート
急性脳症の鑑別診断
急性壊死性脳症の頭部CT
けいれん重積型急性脳症(遅発性拡散低下を呈する急性脳症、二相性脳症)の頭部MRI
脳梁膨大部脳症(可逆性脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症)の頭部MRI
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01