感染性食道炎、潰瘍 :トップ    
監修: 木下芳一 島根大学医学部附属病院
石村典久 島根大学 第2内科

概要

疾患のポイント:
  1. 感染性食道炎とは、カンジダ食道炎・サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus、CMV)食道炎・単純ヘルペスウイルス(Herpes simplex virus、HSV)食道炎などの、真菌・ウイルス・細菌などの感染により生じる食道粘膜病変である。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 嚥下時つかえ感や疼痛、前胸部痛を訴える患者に上部消化管内視鏡検査を行い特徴的な内視鏡像から診断へ結び付ける。
  1. 確定診断には病変部位からの生検により病理組織学的所見、培養、PCRなどで真菌・ウイルス感染の証明が必要である。
 
各疾患の特徴的な内視鏡所見:
  1. カンジダ食道炎:白色の厚みのある白斑が特徴的であり、白斑は進行とともに癒合し白苔となる。
  1. CMV食道炎:1~2cmで白苔を伴わず潰瘍辺縁が急激に落ち込む「打ち抜き像」を呈する。
  1. HSV食道炎:3~5mmのクレーター様の浅い潰瘍が多発する。
  1. 感染性食道炎と診断した際には、必ず免疫能の低下がないかどうかを確認することが重要であり、HIV感染の有無についても調べる必要がある。
  1. カンジダ食道炎の重症度分類:<図表>
  1. ヘルペス食道炎の上部消化管内視鏡所見:<図表>
  1. カンジダ食道炎の内視鏡像:<図表>
  1. CMV食道炎の内視鏡像:<図表>
 
治療:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 感染性食道炎を診断するための必須の検査
  1. 内視鏡で白苔やびらん・潰瘍の有無を観察し、病変部から生検を複数カ所行い組織を採取する。
  1. 食道癌や悪性リンパ腫などの腫瘍性病変は必ず鑑別する必要がある。
  1. 採取した組織は病理学的評価および培養・PCRなどで感染源の同定を行う。
  1. ヘルペスウイルス食道炎の診断にはびらん・潰瘍の辺縁からの生検が望ましく、CMV食道炎の診断には潰瘍底からの生検が望ましい。
○ 嚥下時のつかえや疼痛を訴える場合、スクリーニングとして1)を、確定診断として2)の検査を行う。

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薬剤監修について:
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感染性食道炎の診断・治療の進め方
カンジダ食道炎の重症度分類
カンジダ食道炎の内視鏡像
CMV食道炎の内視鏡像
ヘルペス食道炎の内視鏡像
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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