便秘(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
稲毛英介 大塚宜一 順天堂大学医学部小児科

概要

症状のポイント:
  1. 便秘とは、「便が滞った、または便が出にくい状態である」と国内ガイドラインで示された。海外のガイドラインなどでは、2週間以上続く排便の遅延または困難と定義されていることが多い。
  1. 便秘による(身体)症状が表れ、診療や治療を必要とする場合を便秘症という。
  1. 小児急性腹痛症の最大の原因は便秘である。欧米の小児の1~5%が便秘に罹患している。また、受診者も多く、米国の外来クリニック受診者の3%、小児消化器病専門医受診者の25%に相当する。 エビデンス   エビデンス 
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 救急外来を受診するようなstool impactionの状態では便塊の除去を優先する。
 
症状治療、診断的治療:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 器質的便秘を疑う要因に乏しい場合、機能性便秘と診断して、診断的治療を優先してよい。
  1. 便秘の治療として有益である可能性がある代表的なものに、浸透圧性下剤、薬物療法と併用されたトイレットトレーニング、バイオフィードバック療法がある。 エビデンス  エビデンス 
  1. ほかに、シサプリド、刺激性下剤、食物繊維の増量、グリセリン浣腸が用いられることがある。
  1. 短期間での治療終了は再燃要因となることが多い。薬物の減量・中止は緩徐に行うのが望ましい。
 
専門医相談のタイミング: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

便秘初診時のオーダー例
  1. これまでの生活歴、排便習慣、離乳の進行状況(乳児)、胎便排泄遅延の有無などを丁寧に聴取する。
  1. 成長障害などの赤旗徴候がないか確認する(アルゴリズム参照アルゴリズム)。
  1. 必ず直腸診を行い、便塊貯留と裂肛・痔核の有無を確認する。
  1. 機能性便秘として妥当な患児については、適宜便性を確認しグリセリン浣腸、緩下薬など診断的治療を行ってよい。
  1. 問診と理学所見から器質的便秘の可能性が低い場合は、特に追加すべき検査を要さないことも多い。
○ 器質性疾患など明らかな原因を除外できる場合は下記の処置を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

便秘診断と治療のフローチャート
重症便秘症とその便塊除去
重症便秘の画像所見
著者校正/監修レビュー済
2018/08/23

改訂のポイント:
  1. 慢性便秘症診療ガイドライン2017
  1. 小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン
の整備に伴い、アルゴリズム「診断と治療のフローチャート」を変更した。


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