腐食性食道炎、潰瘍 :トップ
監修: 木下芳一 島根大学医学部附属病院
八島一夫 鳥取大学 機能病態内科学

概要

疾患のポイント:
  1. 腐食性食道炎、潰瘍とは、アルカリ、酸あるいは重金属などの組織傷害性の強い化学物質の飲用によって起こる食道壁の損傷である。一般的な腐食性物質として、酸ではトイレ用洗剤などに含まれる塩酸、硫酸など、アルカリでは配水管洗剤、漂白剤などに含まれる水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、次亜塩素酸ナトリウムなどがある。その他、重金属、農薬、フェノール、ホルムアルデヒドなどの飲用によるものもある。
  1. 腐食性物質の種類、濃度、量、粘性、接触時間などの受傷時の状況把握が重要である。
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 薬物中毒への対処もしながら、全身状態、気道状態の確認、胸腹部単純X線・CTで穿孔、呼吸器合併症の有無を検索する。
  1. 小児例、穿孔例、全身状態不良例を除き、72時間以内に内視鏡で食道・胃の炎症、腐食の有無、程度、範囲の診断し、治療方針を決定する。急性期の病状把握のため上部消化管内視鏡検査は必要である。 エビデンス  エビデンス <図表><図表>
  1. ただし、受傷数日後から2週間程度は内視鏡検査を避けるべきである。 エビデンス 
  1. 腐食性食道炎の内視鏡像(アルカリ化学物質服用12時間後):<図表>…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

原因物質の同定、急性期の全身状態評価および合併症有無の検索
  1. 治療方針決定および内視鏡検査可能かの判断となる。
○ 全例に1)と3)の検査を行う。3)を行うまで時間を要するときは、まず1)と2)を行い、後ほど3)を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
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(詳細はこちらを参照)

腐食性食道炎へのアプローチ
腐食性食道炎の内視鏡像(アルカリ化学物質服用8時間後)
腐食性障害のZargar内視鏡分類
腐食性食道炎の病期分類
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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