成長障害(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
後藤正博 東京都立小児総合医療センター 内分泌代謝科

概要

症状のポイント:
  1. 低身長とは同性、同年齢の標準身長の-2.0 SD以下の身長であるとき、または成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5 SD以下である場合と定義される。
 
症状治療:
  1. 家族性低身長、特発性低身長、思春期遅発症は経過観察とする。
  1. 病的な低身長のうち、成長ホルモン療法の適応となるのは成長ホルモン分泌不全性低身長、Turner症候群、Prader-Willi症候群、軟骨異栄養症(軟骨無形成症、軟骨低形成症)、慢性腎不全、SGA(small for gestational age)性低身長のみである。
  1. SGA性低身長の定義:<図表>

専門医相談のタイミング:
  1. 診断、治療経験のない施設の場合は明らかな低身長を確認した時点で他施設へ紹介する。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム・鑑別疾患:鑑別疾患表  鑑別疾患 )
  1. 低身長の原因としては特発性低身長、家族性低身長、思春期遅発症などの病的意義のない低身長を来す疾患が60~80%を占める。
  1. 家族歴では両親、同胞などの身長を聴き取り、目標身長を算出する(<図表>)。思春期が発来した時期(男子ならば身長が最も伸びた年齢、女子ならば初経の時期)を聴取する。
  1. 出生時からの身長、体重の経過を調べる。母子手帳、幼稚園、学校での身体測定記録を参照し、成長曲線へプロットする。
  1. 診察時には個々の染色体異常症、奇形症候群、骨系統疾患に特徴的な顔貌、外表奇形、体格の異常の有無を調べる。
  1. 成長ホルモン分泌不全症に合併する顔面中央部の低形成、矮小陰茎/精巣など外性器異常の有無を調べる。
  1. 成長障害の分類と頻度:<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時評価例
  1. 低身長、成長障害を主訴に受診した患者では下記の項目をルーチンに調べる。
○ 成長障害を呈する器質的疾患が疑われる場合、鑑別が必要な場合(染色体G-bandingは女児と奇形症候群が疑われた者のみ)。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

低身長の鑑別
成長障害の分類と頻度
目標身長
Tanner Stage(女子)
Tanner Stage(男子)
SGA性低身長の定義
母子手帳の成長曲線
下垂体機能検査の実際例
軟骨無形成症
Prader-Willi症候群
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01