SIADH(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
柳澤敦広 JR東京総合病院 小児科

概要

疾患のポイント:
  1. 抗利尿ホルモン不適切分泌症候群(SIADH)とは、中枢神経疾患や呼吸器疾患をきっかけとし、あるいは薬剤を原因として、ADHが恒常性を逸脱して分泌されることによって発症する二次的な疾患である。
  1. 体液量正常型低Na血症の原因として代表的な疾患である。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 「バゾプレシン分泌過剰症(SIADH)の診断と治療の手引き」のA(<図表>)では、以下のように記載されている。
  1. 主症候として、脱水の所見を認めず、倦怠感、食欲低下、意識障害などの低Na血症の症状を呈することがある。
  1. 検査所見として、①低Na血症(血清Na <135mEq/l) ②血漿AVPが測定感度以上 ③血漿浸透圧<280mOsm/kg ④尿浸透圧 >300mOsm/kg ⑤尿中Na≧20mEq/l ⑥腎機能正常(血清クレアチニン≦1.2mg/dl) ⑦副腎皮質機能正常(早朝空腹時血清コルチゾール6μg/dl以上)――が挙げられる。
  1. 参考所見として、①原因が確定 ②血漿レニン活性5ng/ml/時以下 ③血清尿酸値5mg/dl以下 ④水分制限で低Na血症が改善する――といった項目がある。
  1. 診断基準は、脱水を認めず、検査所見の①~⑦のすべてを満たすもの、となっている。
  1. SIADHの診断の手引き:<図表>
 
原因疾患・合併疾患: >詳細情報 
  1. SIADHの原因が不明の場合は、中枢神経系疾患、呼吸器系疾患、薬剤、さらには血圧・有効循環血液量の低下を引き起こす病態、敗血症、発熱、ストレス、疼痛、嘔吐などADH分泌刺激となる状態の患児に低張輸液を行っていないか検索する。 エビデンス 
  1. SIADHの原因:<図表>
 
重症度・予後: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

体液量の評価と低Na血症の鑑別
  1. 低Na血症の原因検索のために体液量の増減を評価し、脱水や腎不全、心不全などを鑑別する。
○ すみやかに体液量を評価するために、まず1)2)4)を確認し、可能なら3)をオーダーする。さらに時間に余裕があれば5)6)の結果を待つ。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

SIADHの診断、重症度の評価と治療
SIADHの原因
SIADHの診断の手引き
SIADHの治療の手引き
低Na血症の治療におけるNa必要量の計算式
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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