ショック(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
櫻井淑男 埼玉医科大学 小児科

概要

所見のポイント:
  1. ショックとは、末梢組織の酸素と栄養の需要が供給を上回った状態のことである。
 
診断: >詳細情報 
  1. 小児の循環障害は成人のように胸痛などの特有な症状で発症することはまれで、意識低下、多呼吸、消化器症状(嘔吐、腹痛、下痢など)のような一般的な症状を示すことが多いので注意が必要である。
  1. これらの症状を認め、血圧低下・頻脈など末梢組織の酸素と栄養の需要が供給を上回った所見を認めた場合にショックの診断となる。
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. ショックの重症度は、代償性ショックと低血圧性ショック(非代償性ショック)の2つに分けられる。
  1. 重症度分類:
  1. 代償性ショック:
  1. 心拍数の増加や末梢血管の収縮などの代償機転により血圧が各年齢における許容最低血圧*を保っている状態のことである。
  1. 低血圧性ショック(非代償性ショック):
  1. 代償機転が破綻して、各年齢の許容最低血圧を保てなくなっている状態のことである。
  1. *各年齢の許容最低血圧とは、以下の収縮期血圧である。
  1. 1カ月以下:
  1. 60mmHg以上
  1. 1~12カ月まで:
  1. 70mmHg以上
  1. 1~10歳まで:
  1. (70 + 2×年齢)mmHg以上
  1. 10歳以上:
  1. 90mmHg以上
 
治療: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. ショックは、原因分類として心原性ショック、循環血液量減少性ショック、血液分布異常性ショック、閉塞性ショックの4つに分類され、そのそれぞれにより治療方針は異なる。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初期治療例
  1. ショックの初期には、どんな病態でも酸素投与と輸液による蘇生が基本である。
  1. 酸素投与は100%酸素 10L/分で行う。ただし、動脈管閉塞によるショックが強く疑われる場合はその限りではない。
  1. 心原性ショック以外の病態では、細胞外液20mL/kgを5~10分で投与する。再評価後に必要であれば繰り返す。
  1. 心原性ショックであれば、細胞外液5~10mL/kgを20分程度で投与する。
○ ショックの初期治療は、酸素投与と輸液である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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ショックの診断の意思決定図
著者校正済:2018/09/05
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