低出生体重児(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
高橋尚人 東京大学 総合周産期母子医療センター

概要

疾患のポイント:
  1. 低出生体重児とは、出生体重2,500g未満の新生児と定義される。さらに、1,500g未満を極低出生体重児、1,000g未満を超低出生体重児という。
  1. 低出生体重児は予定より早く生まれたことにより体重が小さい早産児と子宮内発育不全によるlight-for dates(small-for-dates, small-for-gestational ageもほぼ同じ概念)の2つが含まれる。
  1. 低出生体重児は体重のみで簡単に評価・診断できることから、世界的に1つの疾患単位として用いられている。
  1. 日本での頻度は、全出生の約10%で、年間約10万人とされている。
  1. 子宮内発育不全児では、先天異常による場合と胎盤機能不全による場合に大きく二分され、それぞれの病態がある。 
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断は出生体重の計測による。
  1. 胎児発育曲線を用いて、appropriate-for-dates、light-for-dates、small-for-dates、heavy-for-datesのいずれに該当するか判定する。light-for-dates(LFD)は体重が10パーセンタイル以下で身長が10パーセンタイル以上の場合、small-for-dates(SFD)は身長、体重とも10パーセンタイル以下の場合をいう。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 日本の低出生体重児の死亡率は2003年から2010年の出生の児では1.6%というデータがある。低出生体重児の死亡率は在胎週数および出生体重と高い相関があり、2010年出生の超低出生体重児の死亡率は12.2%である。
 
治療: >詳細情報 
  1. 軽症の低出生体重児は、健常な児と同様に産科管理のまま母親と一緒に自宅への退院も可能である。基準は施設により決定されるべきであるが、多くの新生児施設は出生体重2,000g未満を小児科入院適応とし、体重2,200~2,300gを退院基準としている。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

極低出生体重児の評価例
  1. 早産児では未熟性による病態・疾患である、低体温、多血症、低カルシウム血症、呼吸障害、循環障害、脳室内出血、脳室周囲白質軟化症、先天性奇形症候群などを経時的に評価する。  >詳細情報 
○ 入院時に1)~4)、7)8)の評価を行う。極低出生体重児では5)、9)10)を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

呼吸窮迫症候群
著者校正/監修レビュー済
2018/04/18

改訂のポイント:
  1. 新生児に対する鉄剤投与のガイドライン2017
に基づきフォローアップ方針とエビデンス・解説追記


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