慢性血栓塞栓性肺高血圧症 :トップ    
監修: 久保惠嗣 地方独立行政法人 長野県立病院機構
田邉信宏 千葉大学大学院 先端肺高血圧症医療学

概要

疾患のポイント:
  1. 慢性血栓塞栓性肺高血圧症とは、器質化した血栓により肺動脈が慢性的に閉塞を起こし、肺高血圧症を合併する疾患である。
  1. 労作時の息切れを主訴とするが、手術やカテーテル治療によって改善する可能性がある肺高血圧症である。
  1. 慢性血栓塞栓性肺高血圧症は、指定難病であり、Stage2以上を認める場合などでは申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 

診断: >詳細情報  アルゴリズム
  1. 心エコー検査で、三尖弁収縮期圧較差40mmHg以上と推定肺動脈圧の上昇を認めること、右心負荷所見を認めることから、本症をはじめとした肺高血圧症を疑う。
  1. 低酸素血症は軽度でも、低炭酸ガス血症を認め、肺胞気動脈血酸素分圧較差が開大する。
  1. 肺換気・血流スキャンで、肺換気に異常を認めず、区域性血流欠損を認める。肺動脈性肺高血圧症鑑別のため、必須の検査である。<図表> エビデンス 
  1. 肺動脈造影(<図表>)または、胸部造影CT(<図表>)で、慢性の血栓の所見を認めること、および右心カテーテル検査で、肺動脈圧の上昇(安静時肺動脈平均圧が2…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

血栓再発時の評価例
  1. 足の腫脹、息切れの増悪など、再発性血栓が疑われる際は、D-dimerの測定を行い、陽性の場合、胸部造影CT検査を行う。
  1. 再発症状があってD-dimer陽性の場合、胸部造影CTを行う。
○ 血栓再発時の再評価として1)を用い、陽性の場合2)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断アルゴリズム
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の診断基準
肺動脈内膜摘除術によって、摘出された血栓内膜標本
胸部X線写真
心電図
肺換気・血流スキャン
肺動脈造影
胸部造影CT
肺血栓塞栓症後安定期初回肺動脈圧による予後の相違
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の重症度分類
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23

改訂のポイント:
  1. 肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)
  1. 肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)
  1. 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)診療ガイドライン
に基づき改訂を行った。


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