原発性無月経 :トップ    
監修: 杉野法広 山口大学 産科婦人科学
堤治 山王病院

概要

症状のポイント:
  1. 原発性無月経は一定の年齢(定義上は18歳)に達しても月経の発来をみないものである。
  1. 実際には他院でホルモン投与を受け、消退出血を月経と誤解しているものもあるので初診時注意する。
  1. 染色体異常、奇形、内分泌疾患など多様な原因疾患を鑑別し、適切な治療に進む必要がある。
  1. 患者の多くは思春期女性であり、妊娠が望めないこと、性の捻れ(アンドロゲン不応症など)といった問題を含むことがあり、十分な説明はもちろんカウンセリングが必要なことが多い。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 妊娠や閉経などの生理的無月経を除く病的無月経は発症の時期様式により、原発性無月経と続発性無月経に分類される。婦人科を受診する無月経患者のなかで原発性無月経は数パーセントを占める程度である。
  1. 原因は視床下部、下垂体、卵巣、子宮など多岐にわたり、鑑別診断には局所所見はもちろん、ゴナドトロピンやエストロゲンなどの内分泌検査、染色体検査や遺伝子診断が必要となる。
  1. 原発性無月経を主訴とする主要な疾患と典型例について、ミュラー管の異常に起因するもの、性染色体の異常を伴うもの、ホルモン分泌の異常によるものに大別して説明する
  1. 原発性無月経を主訴とする疾患と典型例I.ミュラー管の異常による疾患: >詳細情報 
  1. 原発性無月経を主訴とする疾患と典型例II.染色体の異常を伴う疾患: >詳細情報 
  1. 原発性無月経を主訴とする疾患と典型例III.ホルモン異常: >詳細情報 
 
臨床のポイント:
  1. 原発性無月経の定義は、満18歳以上で初経を見ない場合と定義されているが、15歳になっても初経を見ない場合は、原因検索など医療介入してよい。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 内性器の有無や状態を診断するため超音波診断、CT、MRIなどの画像診断が必要である。
  1. ホルモン検査では下垂体のゴナドトロピン、卵巣の女性ホルモン分泌の基礎値および負荷試験が重要である。
  1. 女性ホルモンの負荷により消退出血の有無が機能的子宮の存在を確認するために必要になる。
○ ホルモン検査・負荷試験として1)-4)、形態評価目的で6)-8)を行う。染色体異常を疑う場合は5)、内性器の異常を疑う場合は9)を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

原発性無月経鑑別のアルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23

改訂のポイント:
  1. 日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2017
に基づき改訂を行った。