性分化異常(産婦人科) :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
上原茂樹 東北公済病院 産婦人科

概要

ポイント:
  1. 性分化異常は、一次あるいは二次性徴異常を来す性腺・性器発生異常(一部が遺伝子異常に起因する)、性染色体数的あるいは構造異常を含むいくつかの疾患の総称である。新生児の外性器形態異常(<図表>)や、二次性徴の欠如、初経発来遅延や原発・続発無月経、腹痛が受診の端緒となることが多い。
 
外性器形態異常新生児:
  1. 診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 最も頻度が高い疾患は先天性副腎過形成症(CAH)、次いでアンドロゲン不応症(不全型)、5α-デヒドロゲナーゼ、真性半陰陽があることを念頭に検査をして原因疾患を確定していく。
  1. 対応:
  1. 将来のジェンダーをそこなわないように性別の決定は慎重に行う。
  1. 外性器形成術は、成長後の腟狭窄の原因になることがあり、拙速にすべきではない。
  1. CAHでは21-ヒドロキシラーゼ欠損症塩喪失型の場合生命予後が不良となることがあり、児の状態(哺乳力・筋緊張・嘔吐・体重増加)に注意しつつ、状態不良児にはステロイド投与を早急に開始する必要がある。
 
初経発来遅延・原発無月経患者:
  1. 診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. ターナー症候群、XY女性(XY純粋型性腺形成不全症・完全型アンドロゲン不応症[精巣性女性化症]、Leydig細胞欠損症など)、MRKH(Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser)症候群、腟閉鎖、処女膜閉鎖などが原因疾患である。
  1. ただし、無月経は性分化異常ばかりでなく、ストレスによる視床下部性卵巣機能不全あるいは神経性食思不振症などによっても起こることがある。
  1. 二次性徴の有無により原因疾患を絞り込み、検査をすることで原因疾患を確定する。
  1. 治療:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

外性器形態異常新生児の診察・検査
  1. 性別の確定や治療にあたり原因疾患を調べることが必要である。先天性副腎過形成症・アンドロゲン不応症(不全型)、5α-レダクターゼ欠損症、真性半陰陽などの鑑別をする。
  1. 染色体検査、先天代謝異常症検査、各種ホルモン検査により疾患を鑑別する。
○ 小児内分泌代謝専門医へのコンサルテーションを考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

外性器形態異常新生児の診断アルゴリズム
初経未発来・原発無月経・二次性徴遅延の診断アルゴリズム
新生児外性器形態異常
ターナー症候群患者の性染色体
性分化のメカニズム
XY純粋型性腺形成不全症(Swyer症候群)患者の腹腔鏡検査所見
精巣性女性化症患者の腹腔内所見
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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