後天性難聴(薬剤性難聴、ウイルス感染による難聴) :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
中島務 一宮医療療育センター

概要

疾患のポイント:
  1. 後天性難聴とは、突発性難聴、外リンパ瘻、メニエール病、騒音性難聴、機能性難聴、聴神経腫瘍、中枢性循環障害(前下小脳動脈領域)、薬剤やウイルス感染症により、後天的に難聴が起きることである。この項目では主に、薬剤やウイルス感染症について扱う。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 難聴を認める患者を問診し、アミノ配糖体、マクロライド、抗癌剤、アスピリン、ED治療薬、抗マラリア薬内服時などは、薬剤性難聴を疑う。また、唾液腺腫脹を認めるはムンプス難聴を、外耳の発疹を認める場合はハント症候群を疑う。
  1. 聴力検査は、標準純音聴力検査が基本であるが、小児で自覚的聴力検査ができないときは、聴性脳幹反応、聴性定常反応が参考となる。耳音響放射は、比較的短時間に行える他覚的検査であり内耳機能をみるのにたいへん有用な検査である。
  1. 聴力の評価と対応法:アルゴリズム
  1. 聴器毒性を来す頻度が高い薬物:<図表>
 
原因の評価:
  1. 薬剤性難聴、ウイルス性難聴は、不可逆的な感音難聴が多いので注意を要する。
 
薬剤性難聴:
  1. 薬剤性難聴を起こす代表的なものとして、ストレプトマイシン、ゲンタマイシンなどアミノ配糖体系抗菌薬、シスプラチン、カルボプラチンなど白金製剤の抗癌薬がある。
  1. これら薬剤を使うときは、難聴のリスクがあることに注意し、難聴だけでなく耳鳴、めまい、ふらつきなど内耳障害を疑わせる所見があったときは、ただちに検査を行う。
  1. アミノ配糖体系抗菌薬による難聴の進行パターン:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

薬物性難聴の処方例
  1. 薬剤性難聴に対する有効な治療法は実験的には報告されているが、臨床的にはまだ確認されていない。
○ 治療する場合は、1)か2)もしくは両者を選択する。

追加情報ページへのリンク

  • 後天性難聴(薬剤性難聴、ウイルス感染による難聴)に関する詳細情報
  • 後天性難聴(薬剤性難聴、ウイルス感染による難聴)に関する評価・治療例(詳細) (1件)
  • 後天性難聴(薬剤性難聴、ウイルス感染による難聴)に関するエビデンス・解説 (10件)
  • 後天性難聴(薬剤性難聴、ウイルス感染による難聴)に関する画像 (10件)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

問診のすすめ方とその後の検査
聴力の評価と対応法
聴器毒性を来す頻度が高い薬物
アミノ配糖体系抗菌薬による難聴の進行パターン
突発性難聴:診断基準(案)
ウイルスによる難聴
ムンプス難聴診断基準(案)
ムンプス難聴の聴力図の1例
右顔面神経麻痺、難聴を伴ったハント症候群の聴力図の一例
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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