今日の臨床サポート

難聴

著者: 小森学1) 聖マリアンナ医科大学 耳鼻咽喉科

著者: 小島博己2) 東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2022/06/08
参考ガイドライン:
  1. 耳鳴診療ガイドライン 2019年版,日本聴覚医学会,金原出版,2019
  1. 急性感音難聴診療の手引き 2018年版,日本聴覚医学会,金原出版,2018
  1. 遺伝性難聴の診療の手引き 2016年版,日本聴覚医学会,金原出版,2016
  1. ANCA関連血管炎性中耳炎(OMAAV)診療の手引き 2016年版,日本耳科学会,金原出版,2016
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 急性発症の難聴は直ちにその原因を精査して必要があれば治療を行う必要がある(RJ)。
  1. 慢性発症の難聴は原因と聴覚の重症度を評価した上で手術、補聴器、人工聴覚器などの治療を行う。
  1. 適切な耳鳴治療でQOL改善が期待できる。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
小森学 : 特に申告事項無し[2022年]
小島博己 : 特に申告事項無し[2022年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2022年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い以下の点を考慮して適宜加筆修正した。
  1. 耳鳴診療ガイドラインが2019年に刊行された。
  1. 植込型骨導補聴器(直接振動型)植込術(K305-2)として新たに保険収載された。
  1. 2017年にLancetに難聴が予防可能な認知症の最大のリスク因子であることが示された。
  1. その後2020年に3項目を追加したものが報告された。
  1. WHOから騒音性難聴に対する予防啓発などが行われている。

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 日本においては600万人以上が難聴に罹患しているとされている。
  1. 先天性難聴は出生1,000人に1~2人の割合とされる。
  1. 難聴は外耳~中耳に起因する伝音難聴、内耳~中枢側に起因する感音難聴に大別される。両者が合併した場合には混合性難聴と表現する。
  1. 伝音難聴は薬物および手術で治癒する可能性がある難聴である。
  1. 感音難聴は急性発症では治癒する可能性があるが、慢性発症の場合は治癒する可能性は低いとされる。
  1. 45歳以上の難聴は認知症発症リスクの約8%であるとされる[1]
  1. 一般的には純音聴力検査で40dBを超えた場合、QOLの低下が生じるため補聴器の適応とされる。
  1. 両側90dBを超える重度感音難聴(聾)もしくは両側70dB以上90dB未満で、なおかつ適切な補聴器装用を行った上で装用下の最高語音明瞭度が50%以下の高度難聴においては人工内耳が考慮される。
問診・診察のポイント  
 
  1. 発症時期により急性発症と慢性発症に分けられる。他にも先天性難聴、後天性難聴、若年成人で発症する成人発症型、進行性難聴、変動性難聴などさまざまな分け方がある。

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文献 

Gill Livingston, Jonathan Huntley, Andrew Sommerlad, David Ames, Clive Ballard, Sube Banerjee, Carol Brayne, Alistair Burns, Jiska Cohen-Mansfield, Claudia Cooper, Sergi G Costafreda, Amit Dias, Nick Fox, Laura N Gitlin, Robert Howard, Helen C Kales, Mika Kivimäki, Eric B Larson, Adesola Ogunniyi, Vasiliki Orgeta, Karen Ritchie, Kenneth Rockwood, Elizabeth L Sampson, Quincy Samus, Lon S Schneider, Geir Selbæk, Linda Teri, Naaheed Mukadam
Dementia prevention, intervention, and care: 2020 report of the Lancet Commission.
Lancet. 2020 Aug 8;396(10248):413-446. doi: 10.1016/S0140-6736(20)30367-6. Epub 2020 Jul 30.
Abstract/Text
PMID 32738937
Susan Mayor
Noise pollution: WHO sets limits on exposure to minimise adverse health effects.
BMJ. 2018 Oct 10;363:k4264. doi: 10.1136/bmj.k4264. Epub 2018 Oct 10.
Abstract/Text
PMID 30305297

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