副鼻腔真菌症 :トップ 監修:森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
竹野幸夫 広島大学病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

概要

疾患のポイント:
  1. 副鼻腔真菌症とは、真菌が原因で起きる副鼻腔の炎症である。
  1. 副鼻腔真菌症は病態的に、重篤な症状を呈する浸潤型(破壊型)と、限局した病変を呈する非浸潤型(寄生型)に大別される。浸潤型はさらに急性(電撃性)と慢性に分けられる(<図表>)。また真菌の抗原性によって発症するアレルギー性真菌性副鼻腔炎(allergic fungal sinusitis、AFRS)が、新たな疾患カテゴリーとして注目されている。
  1. 原因真菌としてはAspergillus属が過半数を占めており、次いでCandidaMucor属もそれぞれ約10%程度を占めている。浸潤型ではAspergillusfumigatus, flavusやMucorales目のRhizopus属などによる報告が多い。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. CT所見と病理検査所見により診断に至ることが多い。
  1. 副鼻腔CT所見:
  1. 画像所見の特徴として、単純CTで副鼻腔骨壁の肥厚と洞内の硬化陰影がしばしば観察される。真菌症の特徴とされる菌塊は、燐酸カルシウムと硫酸カルシウムの沈着を多くの場合伴うためCTでは高吸収域像を示す。
  1. 病理組織学的検査:
  1. 確定診断と浸潤型真菌症との鑑別のために必須である。組織採取は真菌塊と近傍粘膜を併せたものを採取する。
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 浸潤型(invasive type、あるいは破壊型)は、副鼻腔に隣接する眼窩壁や頭蓋底の骨を破壊しつつ発育し、悪性腫瘍に類似した重篤な症状を呈する。一般的に、予後が不良な例が多い。早急な対応が必要である。
 
治療:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 副鼻腔真菌症の治療の原則は、外科的に副鼻腔各洞を開放し好気性の環境にすると同時に、真菌塊と不良粘膜を除去することである。
  1. 浸潤型では真菌が組織内に侵入し、…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診察時の検査例
  1. 内視鏡による鼻内所見の把握、副鼻腔CT検査が重要である。
○  下記を病態に合わせて適宜行う

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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副鼻腔真菌症の診断と治療アルゴリズム
作用機序による抗真菌薬の一覧
副鼻腔真菌症の分類
著者校正/監修レビュー済
2015/03/30