副鼻腔嚢胞 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
柳清 聖路加国際病院 耳鼻咽喉科

概要

疾患のポイント:
  1. 副鼻腔嚢胞とは、副鼻腔に嚢胞が生じ、骨壁を圧排し、眼球変位、複視、頬部腫脹などをきたす状態である。発生の機序は粘膜の肥厚や粘液腺の拡張など粘膜の慢性炎症、手術を含む外傷などにより固有鼻腔との交通路の閉塞により生ずる。
  1. 発生原因により、原発性と続発性に分類される。日本では術後性上顎洞嚢胞の発生頻度が高いため、上顎洞が最も多く(78%)、次に前頭洞(10%)、篩骨洞(7%)、蝶形骨洞(5%)の順になる。
 
診断: >詳細情報 
  1. 眼球変位、複視、頬部腫脹などを訴える患者をみたら副鼻腔嚢胞を疑い、CT、MRIによる画像診断を行う。
  1. CTでは均等な拡張性腫瘤として、MRIでは、T1強調像で低信号の拡張性腫瘍として映し出される。
  1. 左上顎洞嚢胞のCT所見:<図表>
  1. 両側上顎洞嚢胞のCTとMRI所見:<図表>
 
治療:アルゴリズム >詳細情報 
  1. まとめ
  1. すべての副鼻腔嚢胞でまず保存的治療を行う。視力障害があれば24時間以内の緊急手術を、その他の視器障害(視野障害、眼球運動障害、眼瞼下垂など)があれば数日以内の準緊急手術を行う。再発を繰り返す症例、根治的な治療を望む症例には定時の手術を行う。
  1. 保存療法: >詳細情報 
  1. 治療は腫れや痛みがあれば内服薬(抗菌薬、消炎鎮痛薬など)を投与する。
  1. 穿刺が可能な場合は穿刺吸引すると、症状は早く軽快する。
  1. 手術療法: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査、診断方法例
  1. 鼻内内視鏡検査、副鼻腔CT検査を行う。
○ 下記の検査を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

副鼻腔嚢胞のアルゴリズム
左上顎洞嚢胞のCT所見
両側上顎洞嚢胞のCTとMRI所見
上顎洞は術後の瘢痕充塞で嚢胞ではない
前頭洞嚢胞―軽度病変(手術の難易度が低い)
右前頭洞嚢胞―高度病変(手術の難易度が高い)
右上顎洞嚢胞―軽度病変(手術の難易度が低い)
左上顎洞嚢胞―高度病変(手術の難易度が高い)
左篩骨洞嚢胞―軽度病変
右篩骨洞嚢胞―高度病変
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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