咽頭痛・嚥下痛 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
三枝英人 東京女子医科大学八千代医療センター耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科

概要

症状のポイント:
  1. 咽頭痛・嚥下痛とは、咽頭部付近に感じる疼痛(のどの痛み)、嚥下時に誘発される疼痛(のみ込むときに感じるのどの痛み)のことである。
  1. 嚥下痛を訴える疾患は口腔・咽喉頭の炎症性疾患、悪性腫瘍をはじめ、亜急性甲状腺炎、茎状突起過長症、上喉頭神経内枝や舌咽神経咽頭枝由来の神経痛、頸部筋群由来の痛み、異物などの耳鼻咽喉領域の疾患のほか、逆流性食道炎、食道カンジダ症、食道癌などの食道疾患、狭心症・胸部大動脈解離などの循環器疾患によるものなど多岐にわたる。

緊急対応: >詳細情報 
  1. 嚥下痛を主訴とする疾患のうち、炎症性疾患や腫瘍性疾患においては、気道が保たれているかを確認することが重要である。気道確保が必要な場合には、これを優先する。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 嚥下痛の原因によって対応は大きく異なる。原因の究明後に治療を考慮する。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 頭頸部領域に明らかな異常を見いだせない場合には、消化管や循環器、脳神経領域などの病変の場合もあり、関連各科へ紹介する。
 
診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 嚥下痛を訴える疾患では、嚥下痛とともに気道狭窄を伴ってくる場合がある。ときに、嚥下痛のみが前面に立って、呼吸困難を訴えず、気道狭窄音、喘鳴も呈してこない場合がある。嚥下痛の原因を検索するとともに上気道の状態について観察を行うことは必須である。
  1. 急性喉頭蓋炎は、ときには数時間~数分の単位で急速に腫脹が進展し、窒息に至り得る疾患であるが、頸部外表の腫脹もなく、舌圧子で口腔・咽頭を観察しても、病変が観察されないので、見落とす懸念がある。咽喉頭内視鏡検査、頸部造影CTを行っておくことが望ましい。これらがない場合には、気道の輪郭が判別できる頸部X線像(特に側面像)は最低限行っておきたい。
  1. 嚥下…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 嚥下痛を訴える疾患では、嚥下痛とともに気道狭窄を伴ってくる場合がある。ときに、嚥下痛のみが前面に立って、呼吸困難を訴えず、気道狭窄音、喘鳴も呈してこない場合がある。嚥下痛の原因を検索するとともに上気道の状態について観察を行うことは必須である。
  1. 急性喉頭蓋炎は、ときには数時間~数分の単位で急速に腫脹が進展し、窒息に至り得る疾患であるが、頸部外表の腫脹もなく、舌圧子で口腔・咽頭を観察しても、病変が観察されないので、見落とす懸念がある。咽喉頭内視鏡検査、頸部造影CTを行っておくことが望ましい。これらがない場合には、気道の輪郭が判別できる頸部X線像(特に側面像)は最低限行っておきたい。
  1. 嚥下痛が遷延する場合には、悪性腫瘍の可能性が高く、1回の診察で終了とせず、嚥下痛の原因が判明するまで、経過を観察・追跡する必要がある。
○ 急性発症を認める場合は1)を、呼吸困難時は2)を、腫脹を伴う場合は3)4)を考慮する。3)がない場合は5)を行う。食道の疾患を疑う場合は6)を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

嚥下痛患者の対応のアルゴリズム
急性喉頭蓋炎
急性喉頭蓋炎の頸部側面X線像
下咽頭癌
左側内頸静脈血栓症
左側内頸静脈血栓症の頸部ドプラーエコー所見
右側咽喉頭の水痘帯状疱疹ウイルス感染
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28