癌性髄膜炎 :トップ    
監修: 田村研治 国立がん研究センター中央病院
内藤陽一 国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 先端医療科/乳腺・腫瘍内科

概要

疾患のポイント:
  1. 癌性髄膜炎は、癌細胞が髄膜に転移した状態である。転移性固形癌の約4~15%にみられ、原発巣としては乳癌(12~35%)、肺癌(10~26%)、悪性黒色腫(5~25%)が多く、組織型では腺癌が最も多い。
 
診断: >詳細情報 
  1. 癌性髄膜炎は髄液細胞診あるいはMRIなどの画像診断により診断される。髄液細胞診で癌細胞が認められれば確定診断となる。しかし、髄液細胞診は単回では感度は高くなく、繰り返すことで感度が上昇する(1回の細胞診では71%、2回で86%、3回で90%、4回では98%と報告される)。
  1. 癌の診断が確定している患者では、MRI検査による診断も可能である(感度76~87%)。髄膜に沿った造影効果や結節病変などがみられる。
  1. 髄膜播種の脳MRI(T1-Gd):<図表>
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 予後良好:
  1. Karnofsky performance status≧60、神経学的症状なし/少ない、有効な全身治療がある
  1. 予後不良:
  1. Karnofsky performance status<60、複数/固定した神経学的症状、脳症、有効な全身治療がない、粗大病変の存在
 
治療:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 予後の推定により治療方針を決定する。予後良好群では有効な全身治療がある場合は全身治療と、放射線治療が勧められる。髄腔内投与は限られた症例では有効かもしれないが、支持するevidenceは十分ではない。 エビデンス 
  1. 予後不良群では症状緩和に徹することが推奨される。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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髄膜播種診療のアルゴリズム
髄膜播種の脳MRI(T1-Gd)
著者校正/監修レビュー済
2017/01/26