頚椎椎間板ヘルニア

著者: 佐藤哲朗 仙台整形外科病院

監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室

著者校正/監修レビュー済:2017/01/20

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 頚部椎間板ヘルニアとは、頚椎椎間板組織が後方線維輪を破って後方あるいは後側方に脱出する病態である。脊柱管内への脱出方向から、正中ヘルニア、傍正中ヘルニア、外側ヘルニアに分けられる。40~60歳代の男性に多く、症状としては、脊柱管外側に出たものでは頚部神経根症を、正中あるいは傍正中に出た場合は頚部脊髄症を呈する。
  1. 神経根症を伴う例では、頚から肩・上肢にかけての痛み(頚椎の後屈で誘発)が続発し、徐々に障害神経根領域の上肢あるいは手指にしびれ、筋力低下が生じる。脊髄症を伴う例では、手指のしびれ、巧緻運動障害が続発し、進行すれば歩行障害が現れる。発症初期には頚椎の後屈で四肢に電撃痛がみられることがある。
  1. 神経根症を引き起こすヘルニアはC6/7椎間に最も多く、次いでC5/6、C7/T1、C4/5の順である。脊髄症を引き起こすものはC5/6椎間に最も多く、次いでC4/5、C3/4の順である。
  1. 頚椎椎間板ヘルニアの脱出形態:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 頚椎のMRIにて、矢状断像で脊髄とほぼ等信号で椎間板腔から連続して後方に突出する軟部組織腫瘤像を確認することで診断となる。X線像あるいはCTによって骨棘でないことを確認する。
  1. 頚部脊髄症の神経学的高位診断指標:<図表>
  1. MRI所見:正中ヘルニア:<図表>
  1. MRI所見:傍正中ヘルニア:<図表>
  1. MRI所見:外側ヘルニア:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

検査例
  1. 頚部神経根症あるいは頚部脊髄症がみられたら、MRIを行う。骨棘との鑑別にはCTを追加する。
○ 1)と2)を行い、必要に応じて3)を追加する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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