頚椎症性脊髄症 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
星地亜都司 三井記念病院整形外科

概要

疾患のポイント:
  1. 頚椎症とは、頚椎の椎間板変性、骨棘形成、椎間関節の変性、脊柱靱帯帯(後縦靱帯帯か黄色靱帯帯)の肥厚、さらにこれらの変化に伴って発生する頚椎不安定性など、頚椎の加齢現象により疼痛や神経症状が生じた状態である。
  1. 頚椎症性脊髄症とは、加齢に伴う頚部脊椎管内狭窄により、進行性の四肢麻痺を来す疾患である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 上肢単独または上下肢両方の感覚麻痺、頚椎の姿位による症状の増悪、手の巧緻運動障害などの特徴的な臨床所見と頚椎MRIにて頚髄圧迫を伴う髄内高輝度変化(T2強調画像)があることを確認し診断となる。
  1. 頚椎症性脊髄症のMRI T2強調画像:<図表>
 
重症度分類: >詳細情報 
  1. 日本整形外科学会頸部脊髄症治療成績判定基準(JOAスコア)の上肢下肢運動機能の項で重症度を評価し、治療法を選択する。
 
治療: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 治療としては、頚椎装具と薬物療法による保存的治療を行う余地があるかどうかの初期決定がまず必要となる。運動機能障害がなく日常生活に支障の少ない症例では、まず保存療法を試みてよい。
  1. 麻痺が進行性であったり、上肢下肢の麻痺が明らかで日常生活に大きな支障を来したりする場合には手術適応となり、漫然と保存治療を続けるべきではない。
  1. 頚椎症性脊髄症の治療アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 保存療法:
  1. 疼痛に対して非ステロイド性消炎鎮痛薬、しびれが強い場合にはプレガバリン(リリカ)を使用する。通常、3週継続しても効果はない場合には無効と判断し、他剤に変更する。
  1. 装具療法として頚椎装具を4~6週間使用する。着用の際に頚椎を軽度前屈したポジションとし、終日着用が望ましいことを説明する。
  1. 頚椎装具:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 症状の確認と、頚椎MRIにて頚髄圧迫を伴う髄内高輝度変化(T2強調画像)があることを確認し診断となる。
○ 1)2)にて評価を行う。2)は脊髄の評価に有用である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

頚椎症性脊髄症の治療アルゴリズム
頚椎症の発生要因
後縦靭帯骨化症の頚椎CT側面像
頚髄腫瘍のMRI
頚椎装具
頚椎症性脊髄症のMR画像
頚椎椎弓形成術の術中写真
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28


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