斜頚 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
下村哲史 東京都立小児総合医療センター 整形外科

概要

所見のポイント:
  1. 斜頚とは、頭部が左側ないしは右側に傾いている状態を指す。
  1. 外傷や頚部周囲の軟部組織の炎症などによって一時的に斜頚位を呈している場合と、明らかな外傷の既往がなく慢性に斜頚位をとっている場合とがある。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 一般に、緊急時の対応は必要としない。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 一般に、斜頚の症状治療、診断的治療は行われない。原因により対応が異なる。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 筋性斜頚では、1歳以降になって頚部の腫瘤が消失した後でも胸鎖乳突筋の短縮による可動域制限が残っている場合には、手術的な治療を要する可能性が高く、専門医への紹介を考慮すべきである。一般に、手術は3歳以降に行われることが多い。
  1. 骨性斜頚で、脊柱の変形が強い、ないしは脊柱管の狭小化を認める場合には専門医へ紹介すべきである。
  1. 眼性斜頚が疑われる場合には、眼科医による評価が必要である。
 
診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 慢性に斜頚位をとっている場合の原因としては、胸鎖乳突筋の拘縮によるもの(筋性斜頚)、頚椎の先天性の変形によるもの(骨性斜頚)、斜視による複視を避けるため頚部を傾けることが習慣になっているもの(眼性斜頚)などが存在する。
  1. 斜視および眼位性眼振の有無、頚部の運動痛、可動域制限の有無を確認し、さらに圧痛、リンパ節の腫脹、胸鎖乳突筋の腫脹、緊張の左右差、拘縮の有無などを触診する。特に、斜視の評価と胸鎖乳突筋の拘縮や緊張の左右差の評価が大事である。
  1. 急性に発症する斜頚位で頚部の可動域制限と運動痛を認める場合は、環軸関節回旋位固定を考慮する。開口位の環軸関節正面像( 解説 )を撮影する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

急性発症の斜頚の評価例
  1. 急性に発症する斜頚位で頚部の可動域制限と運動痛を認める場合は、環軸関節回旋位固定を考慮する。開口位の環軸関節正面像( 解説 )を撮影する。
○ 急性発症では、1)による評価を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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斜頚鑑別のアルゴリズム
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右頚部腫瘤
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22


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