アキレス腱断裂 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
長谷川惇 吾妻東整形外科

概要

疾患のポイント:
  1. アキレス腱断裂とは足底部からの強大な外力がアキレス腱に及び、同腱が皮下断裂したものをいう。
  1. アキレス腱は腓腹筋とひらめ筋からなる強力な腱であり、人体で最も太い腱である。<図表>
  1. スポーツなどの行為中、突然、アキレス腱部に何かに叩かれた、他人に蹴られた、ボールがぶつかったなどの衝撃を訴えることが多く、ときに同部にバチンという断裂音を感じる。その直後より患肢にて接地不能となり、足関節の踏み返しが不能となる。
  1. 断裂部位は腱中央からやや近位にかけて認められ、部分断裂は少なく、多くは完全断裂の様式を呈する。<図表>
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 上記のような特徴的な病歴と、アキレス腱部の触診による皮膚圧痕や圧痛の存在にて診断する。
  1. 参考所見として、Thompsonテストが陽性を認める。また、CR側面像にてKager三角(アキレス腱、踵骨、足趾屈筋で形成される三角)の消失が認められる。また、そのほかに骨傷がないことも鑑別診断となる。
  1. ※Thompsonテスト(Thompson squeeze test):腹臥位で膝を90°屈曲位とし、足部を力を抜かせた自然位の状態にて下腿中央の腓腹筋を握る。この際、断裂していれば足関節にて底屈できない。(Thompsonテストの実際:<図表>
 
治療: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 手術療法、保存療法、双方のメリット、デメリットを話して本人に選択させる。スポーツや重労働に従事している活動性の高い場合、より簡便な後療法を望む場合は、手術療法を行う。活動性の低い高齢者や女性で、十分、保存療法を行える環境にある場合は保存療法を選択する。
  1. 保存療法:
  1. 保存療法として、受傷直後より下腿…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

アキレス腱縫合術前の検査例
  1. 診断は容易であるが、陳旧例の場合はMRIにてアキレス腱等確定診断のための検査を行う。
  1. 一般的術前検査を行う。
○ 通常の検査として、1)2)にて診断を行い、術前の評価として3)~10)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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(詳細はこちらを参照)

アキレス腱断裂 診断と治療のアルゴリズム
アキレス腱の解剖
アキレス腱断裂
Thompsonテストの実際
保存的治療のスケジュール
経皮縫合術
皮切
各種腱縫合術
アキレス腱再建術
アキレス腱断裂縫合術リハビリテーションプロトコール
著者校正/監修レビュー済
2016/11/30