Morton神経腫 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
須田康文1) 井口傑2) 1)国際医療福祉大学塩谷病院 2)井口医院

概要

疾患のポイント:
  1. Morton神経腫(Morton病)とは、足底から足趾にかけて限局性の疼痛、しびれを生じる絞扼性神経障害である。通常、第3趾間(3-4趾の間)、第2趾間(2-3趾の間)の順に好発し、中足趾節(MTP)関節底側痛、足趾への放散痛、足趾のしびれが主症状となる。
  1. 中年女性に好発し、ハイヒールや先の細い靴の愛用、開張足、外反母趾などが要因となる。
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 足底、足趾に限局した疼痛、しびれを認めるときMorton神経腫を疑う。圧痛の有無と局在、Tinel様徴候、Mulder徴候、知覚検査、単純X線、MRIにより総合的に診断する。
  1. Mulder徴候:<図表>
  1. ※Tinel様徴候:中足骨頭間部を叩くと、総底側趾神経から分岐した固有底側趾神経領域に放散痛を生じる。
  1. 画像評価では、単純X線足部荷重位背底像、側面像で足部の変形やアライメント異常の有無を確認する。また、MRIでは、T1強調画像で神経腫が低~等輝度円形腫瘤病変として描出される。感度は70~100%とされる。
  1. MRI所見:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 症状が進行すると、安静時にも足趾の痛みやしびれが出現する。
  1. 保存療法が有効な例が多い。
 
治療:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 原因となる靴、日常生活動作、運動があれば、まずそれを控える。通常、装具(足底挿板)療法、局所注射などの保存療法で症状が軽快する例が多い。
  1. 保存療法無効時に神経切除術を考慮するが、神経切除後知覚障害が発生することを患者…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価保存療法例
  1. 単純X線足部荷重位背底像、側面像にて足部形状に異常がないか確認する。非荷重位での撮影では変形が過小評価される可能性がある。
  1. 足部MRI冠状断像にて神経腫の有無を確認する。
○ 単純X線撮影とMRIの両方を行うのがよい。MRIでは単純信号像とともにガドリニウム造影も併用する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

Morton神経腫の診療アルゴリズム
Mulder徴候
局所注射手技
Morton神経腫と深横中足靱帯との関係
第3趾間部圧痛点
MRI所見
切除された神経腫
著者校正/監修レビュー済
2016/08/19


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