今日の臨床サポート

外反母趾

著者: 田中康仁 奈良県立医科大学 整形外科

監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室

著者校正済:2022/09/14
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. 日本整形外科学会日本足の外科学会:外反母趾診療ガイドライン2022(改定第3版)
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 軽症から中等度の外反母趾に対して運動療法を行うことを弱く推奨する(推奨度2)
  1. 軽症から中等度の外反母趾に対して装具療法を行うことを弱く推奨する(推奨度2)
  1. 軽症から中等度の外反母趾に対して、cheveon法と同様に、Lindgren法、Mitchell法、Wilson法を行うことを強く推奨する(推奨度1)
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
田中康仁 : 奨学(奨励)寄付など(日本ストライカー,旭化成ファーマ,小野薬品),企業などが提供する寄付講座(スポーツ医学講座(栗岡学園))[2022年]
監修:酒井昭典 : 特に申告事項無し[2022年]

改訂のポイント:
  1. 外反母趾診療ガイドラインガイドライン2022を参考に見直しを行った。
  1. 同ガイドラインでは下記の点が示された。
  1. 足の外科の専用のデバイスが開発されたり、経皮的に行う新しい術式が報告されたために、手術を中心に改定が加えられた。
  1. 第1中足骨の骨切り術に関しては、基本は重症度に合わせて選択するが、重症度に関わらず様々な骨切り術を選択しても問題ないことが示された。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 外反母趾は母趾が外反し、第1中足骨が内反する疾患で、前足部の有痛性疾患のなかで、外反母趾は最もよく遭遇する疾患の1つである。
  1. 女性に好発する。
  1. 病因には靴や生活習慣などの外的要因と、個々の足に生まれ持って備わった内的要因がある[1]
 
外反母趾の病因

病因には靴などの外的要因と解剖学的な内的要因がある。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. ハイヒールなど前足部に負担のかかる靴が原因の1つである[2]
  1. 内的要因で最も重要なものは、第1中足骨の内反である。
  1. 母趾が第2趾に対して長いエジプト型の足や、第1中足骨の長い足は外反母趾になりやすい。
 
足趾のタイプ

母趾が第2趾に対して長いエジプト型の人が、外反母趾になりやすい。足趾のタイプとしては、そのほかに、第2趾が長いギリシャ型や母趾と第2趾が同じ長さの正方型がある。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 扁平足、丸い第1中足骨頭、全身関節弛緩性などが原因になる。
 
扁平足と外反母趾の関係

扁平足では内側縦アーチが低下し、母趾が回内するために外反母趾になりやすい。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 欧米では外反母趾をバニオン(bunion)と呼ぶことがあり、その語源はラテン語で野菜の蕪(かぶら)という意味のbunioである[3]
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 発症のきっかけを確認する。

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文献 

David B Thordarson, Edward Ebramzadeh, Sally A Rudicel, Aaron Baxter
Age-adjusted baseline data for women with hallux valgus undergoing corrective surgery.
J Bone Joint Surg Am. 2005 Jan;87(1):66-75. doi: 10.2106/JBJS.B.00288.
Abstract/Text BACKGROUND: Functional and health-related quality-of-life data on a population of patients with hallux valgus are lacking. Similarly, the correlation of the severity of the deformity with these measures is unknown.
METHODS: Two hundred and eighty-five women with an average age of forty-nine years who were scheduled for bunion surgery were enrolled in the study. The patients completed a baseline American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS) foot and ankle outcomes questionnaire, which includes the Short Form-36 (SF-36) and a specific lower-extremity section on the foot and ankle. Preoperative radiographic data with regard to the hallux valgus angle and the intermetatarsal angle were stratified into groups according to the severity of the deformity (mild, moderate, or severe). The data were then stratified into age-groups consistent with those reported for the SF-36, and the results were compared with the SF-36 scores for the general population. The global foot and ankle score and the shoe comfort score were compared with general population scores that were published previously. The severity of the preoperative deformity was correlated with the baseline scores.
RESULTS: General health scores were noted to be relatively stable throughout the age-groups for patients with bunions, with the older groups demonstrating better scores than the general population. Bodily pain scores were consistently worse for patients with a bunion through all age-groups compared with the general population. The average global foot and ankle score and the shoe comfort score were significantly lower (p < 0.001 for both) for the patients with a bunion than for the general population. The severity of the preoperative deformity did not correlate with any of the outcome scores.
CONCLUSIONS: The bodily pain score from the SF-36 appears to be a sensitive measure of problems experienced by patients undergoing bunion surgery. Surprisingly, the severity of the deformity as measured radiographically did not correlate with any of the fifteen scores measured. These data may serve as a baseline for clinical hallux valgus studies with use of the SF-36 or the AAOS outcomes questionnaire.

PMID 15634815
Y Tanaka, Y Takakura, T Takaoka, K Akiyama, T Fujii, S Tamai
Radiographic analysis of hallux valgus in women on weightbearing and nonweightbearing.
Clin Orthop Relat Res. 1997 Mar;(336):186-94.
Abstract/Text To investigate changes in the radiographic appearance during weightbearing in hallux valgus and to examine the importance of a weightbearing view, a comparative study was performed of accurate dorsoplantar radiographs of 108 symptomatic hallux valgus feet in 73 female patients and 100 normal feet in 69 females, which were taken weightbearing and nonweightbearing. The hallux valgus angle in the hallux valgus group increased on weightbearing, whereas that in the normal group decreased. The intermetatarsal angle between the first and second metatarsals increased on weightbearing in both groups. The degree of the changes of the angles was closely related with the degree of the hallux valgus deformity. The intermetatarsal angle between the fourth and fifth metatarsals decreased on weightbearing in the both groups. A weightbearing view is necessary to evaluate the structural configuration of hallux valgus, because muscle imbalance around the first metatarsophalangeal joint in hallux valgus causes an increase of a hallux valgus angle on weightbearing.

PMID 9060504
R H HARDY, J C R CLAPHAM
Observations on hallux valgus; based on a controlled series.
J Bone Joint Surg Br. 1951 Aug;33-B(3):376-91.
Abstract/Text
PMID 14861244

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