重症熱傷

著者: 大森啓子 杉田玄白記念公立小浜病院

監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院

著者校正/監修レビュー済:2018/04/05

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 重症熱傷とは、あらゆる熱源が原因となり、皮膚および皮下の組織を変性させ損傷させるものである。
  1. 重症熱傷では、熱傷創を含めた組織の血管透過性亢進により循環血液量の減少、末梢血管抵抗の上昇、心拍出量低下により熱傷ショックに至る。
 
診断:アルゴリズム
  1. 熱傷は外傷の一種であり、基本はJATECと同様の手順(Airway、Breathing、Circulation、Dysfunction of CNS、Exposure/Environmental controlの順)で行う。
  1. AMPLE history(Allergy, Medications, Past medical history, Pregnancy, Last meal, Events)を聴取する。
  1. 熱傷のみでは意識障害にならないため、意識障害があれば、合併外傷、一酸化炭素中毒、低酸素、基礎疾患の有無、などを考慮する。
  1. 熱傷深度:<図表>
  1. 熱傷深度の分類:<図表>
  1. 9の法則:<図表>
  1. Lund-Browder法による熱傷面積の判定:<図表>
 
治療:アルゴリズム
  1. 輸液:
  1. 低体温に注意し、乾いたシーツで覆い、毛布で保温する。下記の輸液公式に基づいて加温した乳酸リンゲル液による輸液を行う。 
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応と評価例
  1. JATECの評価・処置を行う。
  1. 熱傷面積、深度を判定し、それらに応じて速やかに乳酸リンゲル輸液を開始する。
  1. 尿量を測定し、輸液量の指標とする。
○ 重症熱傷は全身管理を要し、基本的検査を全例行う。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)


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