鼻性NK/T細胞リンパ腫 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
原渕保明 旭川医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

概要

疾患のポイント:
  1. 鼻性NK/T細胞リンパ腫(nasal NK/T-cell lymphoma)とは、従来、その本態が不明であったために、進行性鼻壊疽、致死性正中肉芽腫症、悪性肉芽腫症、多形細網症、悪性組織球症など多種多様の名称で呼ばれていた疾患の新しい名称である。
  1. 1980年代になって、腫瘍細胞がT細胞とNK細胞の表面形質を有することから鼻性NK/T細胞リンパ腫という名称が提唱され、2001年に改訂された悪性リンパ腫のWHO分類にもこの名称で記載された。
  1. 鼻腔や咽頭に初発し、顔面正中部に沿って進行する破壊性の壊死性肉芽腫性病変が主体である。
  1. 病因的には、EBウイルスが発症に深く関わっており、EBウイルス関連腫瘍として扱われている。
  1. 鼻性NK/T細胞リンパ腫の特徴:<図表>
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 本リンパ腫は生検組織によるH-E染色では確定診断が困難である。したがって、生検組織で免疫組織染色とin situ hybridization法でNK細胞の表面抗原(CD56)とEBER1が陽性の腫瘍細胞を同定することが確定診断となる。
  1. 鼻性NK/T細胞リンパ腫の特徴:<図表>
  1. 顔面所見:<図表>
  1. 鼻内所見:<図表>
  1. 咽喉頭所見:<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

リンパ腫で行う標準的検査
  1. リアルタイムPCR法による血清中のEBウイルスDNA値も補助診断として重要であり、診断のみならず予後や再燃や病勢診断に有用である。<図表>
  1. 血清EBウイルス抗体価も補助診断となる:VCA-IgG抗体が高値で、さらにVCA-IgA抗体やEA-IgA抗体が陽性。
  1. 確定診断は生検。
○ 他のルーチン検査に加えて、下記の検査を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

鼻性NK/T細胞リンパ腫診断のポイント
鼻性NK/T細胞リンパ腫の特徴
顔面所見
鼻内所見
咽喉頭所見
検査所見
病理組織学的所見
免疫組織学的所見
in situ hybridization法
鼻性NK/T細胞リンパ腫とウェゲナー肉芽腫症の鑑別点
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22