中東呼吸器症候群 (Middle East respiratory syndrome, MERS)

著者: 石金正裕 国立国際医療研究センター病院 国際感染症センター

著者校正/監修レビュー済:2019/04/05

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概要・推奨  

  1. これまでのアウトブレイク事例より、感染予防策が十分ではない空間(医療機関、救急車内、居住空間など)ではヒト-ヒト感染が発生することが明らかになった。感染様式は飛沫感染であることは間違いないため、MERSを疑う場合は、飛沫感染対策が推奨される(推奨度1)。 
  1. 一方、不顕性感染者の他者への感染性についてはまだ結論が得られていない。また2019年2月28日現在、明らかな空気感染の証拠はないが、MERS-CoVの一部が空気中から発見されたという報告もあるため、知見が集まるまで、および患者発生時の少なくとも初期については空気感染対策が推奨される(推奨度2)。
  1. 現時点で、有効性や安全性が確立された治療法は存在せず、発熱、吐き気、腹痛などの症状を訴える患者ではそれぞれの症状に合わせた対症治療を行う(推奨度1)。
  1. 利益がリスクを上回りそうな治療として、回復期の血清、インターフェロンとリバビリン併用療法がある(推奨度3)。
 
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った。
  1. 「厚生労働省健康局結核感染症課長. 中東呼吸器症候群(MERS)の国内発生時の対応について(2017)」に基づいて日本における疑似症の定義について加筆修正を行った。
  1. WHOのリスクアセスメント(2018)に基づいて疫学情報について加筆修正を行った。
 

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