急性胆管炎 :トップ    
監修: 真弓俊彦 産業医科大学 救急医学
横江正道 名古屋第二赤十字病院 総合内科

概要

疾患のポイント:
  1. 急性胆管炎とは、胆管の胆汁が感染を起こした状態である。
  1. 急性胆管炎の診断基準は、下記の項目のAのいずれか+BもしくはCのいずれかを認めるものを疑診、Aのいずれか+Bのいずれか+Cのいずれかを認めるものが確診となる。(参考「TG13: Updated Tokyo Guidelines for management of acute cholangitis and acute cholecystitis」)
  1. 急性胆管炎の診断基準:
  1. A)全身の炎症所見
  1. A-1:発熱(悪感戦慄を伴うこともある)
  1. A-2:血液検査;炎症反応所見
  1. B)胆汁うっ滞所見
  1. B-1:黄疸
  1. B-2:血液検査;肝機能検査異常
  1. C)胆管病変の画像所見
  1. C-1:胆管拡張
  1. C-2:胆管炎の成因;胆管狭窄、胆管結石、ステントなど

診断: >詳細情報 
  1. TG13の改訂診断基準に沿って診断をする。問診に追加して診断に必要な検査項目を含めた検査(WBC、CRP、AST、ALT、ALP、γGTP、腹部エコーまたはCT)を行い、TG13の診断基準(上記)にそって診断する。 エビデンス 
  1. 腹痛・発熱・黄疸のシャルコー3徴がそろっていれば、診断は疑診以上である。TG13の改訂診断基準では、腹痛が基準項目から外れ、画像所見を診断上、重視しており、また、血液検査や画像所見も加わっている。
  1. 並行して、急性胆嚢炎や急性膵炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍(穿孔)、急性肝炎、肝膿瘍、右下葉肺炎、肺塞栓、腎盂腎炎、急性虫垂炎などとの鑑別が必要である。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. TG13の重症度判定基準を用いる。
  1. 急性胆管炎の重症度判定基準:<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. 診断には、「急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン2013」、または「TG13:Updated Tokyo Guidelines for management of acute cholangitis and acute cholecystitis」を参照する。
  1. 急性胆管炎の診断基準<図表>
  1. そのため血液検査(WBC、Plt、PT-INR、Alb、BUN、Cr、AST、ALT、T-Bil、ALP、γGTP、CRP、ABG)を行う。 エビデンス 
  1. 総胆管結石の存在や胆管狭窄・拡張所見を確認するため、腹部US、CT、MRCPなどの検査を行う。 エビデンス  エビデンス 
  1. 抗菌薬投与前に血液培養を、ドレナージの際にはドレナージ液培養を提出する。 エビデンス  エビデンス 
  1. 播種性血管内凝固(DIC)にも十分注意する。
○ 急性胆管炎を疑った際には、1)~10)、12)~15)を検査する。起因菌同定目的にて11)を検査する。15)にて診断が不明の場合18)、または 19)を適宜追加する。胆管炎の診断後には重症度評価のため20)を測定する。

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薬剤監修について:
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著者校正/監修レビュー済
2017/03/31

編集部編集コンテンツ:
 
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