自己免疫性肝炎 :トップ    
監修: 金子周一 金沢大学大学院
橋本悦子 東京女子医科大学 消化器内科学

概要

疾患のポイント:
  1. 自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis、AIH)とは、発症・進展に自己免疫機序が関与していると考えられる慢性肝疾患で、抗核抗体、抗平滑筋抗体などの自己抗体が陽性で、IgG高値が特徴である。
  1. 陽性となる自己抗体によりI~Ⅳ型に分類され病態も異なる。LE細胞現象陽性例はかつてルポイド肝炎と呼ばれていた。 エビデンス 
  1. 自己免疫性肝炎の自己抗体による病型分類:<図表>
  1. まれな疾患で、中年以降の女性に多く発症する。わが国の総患者数は約20,000人と推定されている。 エビデンス 
  1. 急性発症例(約10%)と慢性肝障害での発症(約90%)がある。急性発症例では全身倦怠感、黄疸を呈することが多い。慢性肝障害での発症例では、自覚症状を欠く症例がまれでない。 エビデンス 
  1. 急激に進行して肝不全となる症例もある。
  1. ウイルス性肝炎、薬物性肝障害、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)が否定されたとき、原因疾患として想起する。 エビデンス 
  1. 多くの症例では副腎皮質ステロイドが著効するが、治療開始が遅れた場合など無効となる。
  1. 自己免疫性肝炎は、指定難病であり、その一部(自己免疫性肝炎診療ガイドライン重症度判定の中等症以上、または組織学的あるいは臨床的に肝硬変と診断される症例)は、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

AIH診断指針
  1. 診断指針の評価のために必要な検査を行う。
○ AIHを疑う場合は、下記の検査を行う。4)5)が陰性の場合は6)を行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

自己免疫性肝炎の診断
自己免疫性肝炎の自己抗体による病型分類
自己免疫性肝炎診断指針(厚生省難治性の肝疾患調査研究班、2013年)
自己免疫性肝炎 改訂版 国際スコアリングシステムによる診断基準
簡易版自己免疫性肝炎スコアリングシステム
自己免疫性肝炎の重症度判定
自己免疫性肝炎(病理組織所見)
拡大像(病理組織所見)
広汎な脱落壊死(病理組織所見)
自己免疫性肝炎(急性期、腹腔鏡所見)
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25

編集履歴:
2018年5月29日 誤植修正
修正箇所:自己免疫性肝炎 改訂版 国際スコアリングシステムによる診断基準
 
 
血清グロブリンあるいはIgG(正常上限値との比)
2.0< +3
1.5~2.0 +2
<1.0 0
 
肝炎ウイルスマーカー
陽性 +3
陽性 -3
 
平均アルコール摂取量
<20g/日 +2
60g/日< -2
 
 
血清グロブリンあるいはIgG(正常上限値との比)
2.0< +3
1.5~2.0 +2
1.0~1.5 +1
<1.0 0
 
肝炎ウイルスマーカー
陽性 +3
陰性 -3
 
平均アルコール摂取量
<25g/日 +2
60g/日< -2


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