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高血圧緊急症

著者: 田辺晶代 国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科

監修: 今井靖 自治医科大学 薬理学講座臨床薬理学部門・内科学講座循環器内科学部門

著者校正/監修レビュー済:2019/10/26
参考ガイドライン:
  1. 日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2019
  1. 日本脳卒中学会:脳卒中治療ガイドライン2015(追補2017)

概要・推奨  

  1. 180/120mmHg以上の著しい高血圧では、予後の向上のために、早急に進行性の心血管系障害の有無を判断し、治療方針を確定すべきである(推奨度1)
  1. 高血圧緊急症の症例を診察する際には、臓器障害を示唆する所見(胸痛、背部痛、呼吸困難、神経所見、けいれん、意識状態)の有無に注目する(推奨度1)
  1. 血圧は両上肢で測定し左右差を確認する。眼底所見は高血圧緊急症の診断に有用であるため、確認すべきである(推奨度2)
  1. 第一に鑑別すべき高血圧緊急症の基礎疾患は頻度の高い脳梗塞、肺水腫を伴う心不全、高血圧脳症である(推奨度1)
  1. 初期降圧目標は初めの1時間以内に平均血圧で25%未満の降圧、次の2~6時間で目標血圧160/100 mmHg程度とすべきである(推奨度1)
  1. 脳卒中発症直後(超急性期)の高血圧治療は、収縮期血圧200mmHg・拡張期血圧120mmHgを超える高血圧が持続する場合や高血圧性脳症、クモ膜下出血が強く疑われる場合以外は慎重な経過観察のもと病型診断が確定してから行ってよい(推奨度1)
  1. 脳梗塞超急性期において経静脈的血栓溶解療法を行う場合は、降圧薬により収縮期血圧180mmHg未満かつ拡張期血圧105mmHg未満に低下させておく必要がある(推奨度1)
  1. 解離性大動脈瘤の症例では、速やかに(数分以内に)収縮期血圧を100~120mmHg程度に低下させる(推奨度1)
  1. 高血圧緊急症に対するニカルジピン(ペルジピン)静注は降圧効果、安全面で優れている(推奨度2)
  1. 妊婦の高血圧緊急症に対するヒドララジン(アプレゾリン)静注は降圧効果、安全面で優れている(推奨度2)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 高血圧治療ガイドライン2019に基づき、初期降圧目標値、脳梗塞超急性期において経静脈的血栓溶解療法を行う場合の目標血圧値の修正を行った。


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