小細胞肺癌(初期) :トップ    
監修: 高橋和久 順天堂大学大学院
駄賀晴子 大阪市立総合医療センター

概要

疾患のポイント:
  1. 小細胞肺癌とは、肺癌の一種で、他のがん細胞と比較すると細胞が小さいためにそのような名前がつけられている。肺癌全体の約15%を占める。
  1. 喫煙との関連が高く、特に重喫煙者に多く認められる。
  1. 非小細胞肺癌と比較すると、腫瘍の増殖速度が速く、早期に血行性・リンパ行性遠隔転移を起こす。
  1. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)やクッシング症候群、ランバート・イートン症候群などの腫瘍随伴症候群を伴うことがある。
  1. 小細胞肺癌は化学療法や放射線療法の感受性が高く、初期治療の奏効率は高いが、多くの症例で再発する。
  1. 限局型(Limited disease、LD)症例では適切な治療により治癒症例も認められる。初期治療は根治を目指して治療方針を検討する。
 
存在診断:
  1. 胸部X線写真や胸部CTに加えて、中心型肺癌の検出を目的に喀痰細胞診(ただし検出感度は36~40%)を組み合わせて用いる。
 
確定診断: >詳細情報 
  1. 小細胞肺癌は進行が速いため、疑われた場合は速やかに確定診断と病期診断を行い、できるだけ早く治療を開始する。
  1. 確定診断のため、気管支鏡検査による直視下または透視下での生検検査を行う。気管支鏡検査で診断が困難な場合はCTガイド下針生検、気管支腔内超音波断層法を用いた針生検(EBUS-TBNA)によるリンパ節生検、胸腔鏡検査や開胸肺生検、などの検査が必要になる。
  1. 血痰を認める場合や肺門部型肺癌が疑われる場合は3日間連続の喀痰細胞診を行う(陽性率は40~60%)。
 
病期診断:
  1. 胸腹部CT(腫瘍の進展度、リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無確認)。
  1. 造影脳MRIもしくはCT(脳転移の有無確認)。
  1. PET(PET-CT)もしくは骨シンチグラフィ(リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無確認)。
  1. 臨床病期I、IIA期(第8版)が疑われる場合は縦隔鏡検査、超音波内視鏡検査による縦隔リンパ節生検も検討する。
 
予後評価: >詳細情報 
  1. 未治療の場合の生存期間中央値は2~4カ月とされる。
  1. 適切な治療が行われた場合

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

存在診断のための検査
  1. 胸部X線写真あるいは胸部CTに加えて、中心型肺癌の検出を目的に喀痰細胞診(ただし検出感度は36~40%)を組み合わせて用いる。
○ 存在診断のため下記を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

小細胞肺癌治療のフローチャート
肺癌のTNM分類
ECOG Performance Status
著者校正/監修レビュー済
2018/07/04

改訂のポイント:
  1. 日本肺癌学会:肺癌診療ガイドライン 2017年版
に基づき確認を行った。


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