血栓性血小板減少性紫斑病 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
松本雅則 奈良県立医科大学 輸血部

概要

疾患のポイント:
  1. 血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy、TMA)は、①微小血管症性溶血性貧血、②血小板減少、③細血管内血小板血栓、を特徴とし、このなかには血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura、TTP)と溶血性尿毒症症候群(hemolytic-uremic syndrome、HUS)が含まれるが、両者の鑑別が困難な場合をしばしば認める。
  1. TTPは、その原因により、先天性(Upshaw-Schulman症候群、USS)と後天性に分類される。大部分は後天性である。USSは、遺伝的にADAMTS13活性が著減し、後天性TTPはADAMTS13に対するIgG型の自己抗体産生が病因である。 エビデンス 
  1. HUSの90%以上は、志賀毒素を産生する病原大腸菌(Shiga toxin-producing E.coli: STEC; O157:H7など)感染に伴うHUS(STEC-HUS)である。残りの10%は非典型HUS(atypical[a] HUS)と呼ばれていたが、現在ではaHUSは補体関連TMAに限定される。
  1. 血栓性血小板減少性紫斑病(後天性TTP、先天性TTPともに)、非典型HUSはいずれも指定難病であり、中等症以上の場合などは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。なお、指定難病の診断基準では、TTPはADAMTS13活性10%未満の症例のみ、aHUSは補体系、凝固系異常によるTMAのみが対象となっている。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断:
  1. TTPの診断は、古典的5徴候( 血小板減少 、 溶血性貧血 、腎機能障害、発熱、動揺性精神神経障害)で行っていたが、血小板減少と溶血性貧血の2徴候が重要である。最近では、2徴候に加えADAMTS13活性著減で診断される。
  1. 一方、HUSは血小板減少、溶血性貧血、急性腎不全の3徴候で診断される。
  1. 溶血…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 原因不明の 血小板減少 と 溶血性貧血 を認めた場合に、 播種性血管内凝固症候群 (DIC)などを除外し、早急に治療を開始するために検査を行う。
  1. TTP/HUSの診断と治療方針:アルゴリズム
  1. TTPの重症度では、精神神経症状による意識レベルの低下を認める場合に、予後が不良とされている。また、ADAMTS13インヒビターが2Bethesda単位/ml以上は予後が悪いとの報告がある。
  1. HUSの場合は、腎障害の程度強さが予後因子となる。
〇 鑑別診断を行う場合、1)~21)の検査を行い、確定診断のために22)23)を検査する。

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TTP/HUSの診断と治療方針
TTP患者の破砕赤血球
TTPに認める血栓
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28


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