今日の臨床サポート

紫斑

著者: 新井達 聖路加国際病院 皮膚科

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2022/07/06
参考ガイドライン:
  1. 日本皮膚科学会:血管炎・血管障害診療ガイドライン2016年改訂版
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 紫斑は止血機能の障害によるものと、血管障害によるものとに大別される。
  1. 初診時に血液検査にて急性炎症所見、感染症所見、血液凝固・線溶系をスクリーニングする。
  1. 出血傾向、全身の炎症症状、臓器の虚血症状が不随する場合には緊急に対応する。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
新井達 : 未申告[2022年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(マルホ,サノフィ,協和キリン),原稿料(医学書院)[2022年]

改訂のポイント:
  1. 紫斑を主訴に来院した患者について,診断のフローを用いてわかりやすく説明し,実地診療に役立つようにした。
  1. 具体的に提示する症例について見直しを行い,臨床写真もアップデートした。

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 紫斑は真皮内、脂肪組織内、あるいは可視粘膜内の出血によって生じる。
  1. 大きさによって、点状紫斑(<直径5mm程度)、斑状紫斑、溢血斑、広範性皮下出血と呼ぶ。
  1. 出血部位が浅いものは赤紅色、深いものは境界不鮮明な紫赤色から青色で、時間経過とともに黄色調を帯びる。
  1. 紫斑は硝子圧で退色しないことから紅斑と区別できる。
  1. 紫斑は止血機能の障害によるものと、血管障害によるものとに大別される。
  1. 止血機能の異常には血小板異常と血液凝固・線溶系異常があり、それぞれ先天性と後天性に分類される。
  1. 血管障害には、血管炎による血管壁傷害、血管壁/血管支持組織の脆弱化や血管内圧の亢進、異常蛋白血症による血管機能障害などがある。
  1. 浸潤を伴って隆起する紫斑(触知性紫斑)は、血管炎を疑う所見である。
  1. 全身性血管炎の臓器障害は腎、皮膚、中枢・末梢神経、肺、心、消化管に好発する。
問診・診察のポイント  
  1. 紫斑の原因は多岐にわたるため、詳細な問診が必要である。

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