全身性強皮症 :トップ    
監修: 金子礼志 国立国際医療研究センター 膠原病科
尾崎貴士 大分大学医学部 内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座

概要

疾患のポイント:
  1. 全身性強皮症(systemic scleroderma、SSc)とは、皮膚や臓器の線維化および末梢循環障害を特徴とする疾患である。
  1. 比較的早期には、皮膚硬化よりも手指や手背の腫脹が目立つことがある。
  1. 皮膚硬化:<図表>
  1. 皮膚硬化が肘関節もしくは膝関節を越えて近位まで及ぶものをびまん皮膚硬化型(diffuse cutaneous SSc、dcSSc)、皮膚硬化が肘関節もしくは膝関節よりも遠位にとどまるものを限局皮膚硬化型(limited cutaneous SSc、lcSSc)としている。
  1. 強皮症(SSc)の病型分類と臨床的特徴:<図表>
  1. dcSScかlcSScかにより、合併しやすい臓器障害やその出現時期、皮膚硬化の進行に違いがあるとされており、患者をフォローしていくうえで参考となる。
  1. 肺、心臓、腎臓、消化管など強皮症に伴う臓器障害は多岐にわたり、重症度も個々の症例で大きく異なる。
  1. 全身性強皮症は、指定難病であり、①皮膚、②肺、③心、④腎、⑤消化管――のうち、最も重症度スコアの高いものがmoderate以上の場合などでは申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. わが国では厚生労働省研究班により、診断基準が提唱されている。日本皮膚科学会からは、全身性強皮症の診療ガイドライン(2016年)が発表された。
  1. 診断基準:<図表>
  1. 2013年に米国リウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会から共同で新しい全身性強皮症の分類基準が提唱された。
  1. ACR(米国リウマチ学会)/EULAR(ヨーロッパリウマチ学会)による全身性強皮症の分類基準2013:<図表…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 皮膚硬化や手指・手背の腫脹、Raynaud現象、爪郭毛細血管異常がある場合は強皮症を疑い、以下のような検査を提出する(なお、ほかの膠原病疾患合併を疑う所見があれば、その疾患に関連する自己抗体などの検査も追加する)。
○ 下記の検査を診断および病態の把握のために考慮する。特に16)~18)が診断に特異度が高い検査である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

皮膚硬化
Raynaud現象
Video capillary scopeによる爪郭毛細血管異常所見
強皮症(SSc)の病型分類と臨床的特徴
診断基準
ACR(米国リウマチ学会)/EULAR(ヨーロッパリウマチ学会)による全身性強皮症の分類基準2013
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25


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