今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 佐藤智 埼玉県立小児医療センター 感染免疫・アレルギー科

監修: 渡辺博 帝京大学老人保健センター

著者校正/監修レビュー済:2024/03/21
参考ガイドライン:
  1. 日本リウマチ学会:若年性特発性関節炎 初期診療の手引き2015
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 「若年性特発性関節炎 初期診療の手引き 2015」に基づいてMASの診断基準を加えた。迅速にMASを診断することで、適切に治療介入することができるようになる。

概要・推奨   

  1. JIAの定義・分類は、国際リウマチ学会(International League of Associations for Rheumatology、ILAR)による分類案が用いられる(推奨度2)
  1. 関節MRIは、滑膜炎(関節炎)を最も鋭敏に検出する画像検査法であり、JIAの診断、重症度評価、治療モニタリング等に有用である(推奨度2)
  1. 全身型JIAの診断は臨床症状と除外診断で行われる。ILAR分類では関節炎と発熱が両方揃っていることを重視しており、特に関節症状がなく全身性炎症所見のみがみられる場合には、鑑別診断はしばしば困難である(推奨度2)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 若年性特発性関節炎(JIA)とは、16歳未満の小児に発症する原因不明の慢性関節炎である。
  1. 2001年の国際分類[1]では、表に示すように7亜型に分類されている。発症から6カ月間の経過で亜型分類を行う。
  1. 関節炎は少なくとも6週間以上持続することが必要で、他の疾患を除外して診断される。
  1. 全身型は、2週間以上持続する発熱(うち3日間は連続する)と1カ所以上の関節炎、リウマトイド疹を主徴とし、しばしば関節外症状(リンパ節腫脹、肝脾腫、心膜炎)を伴う。
  1. 少関節型は、4カ所以下の関節炎で、6歳以下の女児に多い。関節予後はよいが、抗核抗体陽性例は虹彩毛様体炎(ぶどう膜炎)の合併率が高い。
  1. 多関節型は、5カ所以上の関節炎で、リウマチ因子(RF)が陽性か陰性かによってさらに分類される。
  1. RF陽性多関節型は年長女子に多く、早期に骨・関節障害を生じ、関節予後が悪い例が多い。
  1. RF陰性多関節型は、女児に多いがどの年齢にもみられる。関節予後はさまざまである。
  1. 付着部炎関連関節炎は、関節炎および付着部炎を呈する。主に下肢の少関節炎でHLA-B27陽性の年長男児に多い。足底筋膜の踵骨への付着部やアキレス腱の踵骨への付着部が好発部位である。
  1. 検査所見は、赤沈亢進やCRP陽性などの非特異的炎症反応を呈する。抗核抗体も必ずしも陽性にならない。骨関節X線では早期病変を検出できず、MRIもしくは関節エコー検査による滑膜炎の検出が最も鋭敏である。
 
JIA患者の膝関節Gd造影MRI像

輝度の高い滑膜が炎症を反映している。

出典

Kliegman RM, et al.: Nelson Textbook of Pediatrics, 19th ed.Saunders, 2001;Fig.149-3
 
RF陽性多関節型JIA女児における単純X線像の変化

a:発症時。b:4年後のX線像。十分量のステロイド治療を行っていたにもかかわらず、DIP・PIP・MP関節の軟骨の消失を伴う破壊性変化、手根骨の破壊と癒合がみられる。

出典

Kliegman RM, et al.: Nelson Textbook of Pediatrics, 19th ed. Saunders, 2001; Fig. 149-6
 
  1. 有病率・発症率:報告により差があるものの、わが国における有病率は10人/10万人の小児、発症率は1人/10万人の小児と推定されている[2]
  1. 男女比は全体で男:女=1:2~3とされているが、病型により異なる。全身型は男女比ほぼ1:1である。
  1. 全身型若年性特発性関節炎・関節型若年性特発性関節炎は、指定難病であり、重症例などは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
  1. JIAの定義・分類は、国際リウマチ学会(International League of Associations for Rheumatology、ILAR)による分類案が用いられる(推奨度2、OG)
  1. 小児の慢性関節炎については用語や分類方法について複数の基準が用いられてきた。1970年代にはAmerican College of Rheumatology(ACR)によるJuvenile Rheumatoid Arthritis(JRA)の分類、およびEuropean League Against Rheumatism(EULAR)によりJuvenile Chronic Arthritis(JCA)の分類が提案され、前者は主に米国や日本、後者は主に欧州で用いられた。
  1. これらの分類基準間の不一致から生じる混乱に対し、ILARによって新たな分類案が作成され、疾患名もJIAと改められた[3]。この分類案では、JIAの一般的な定義として「16歳未満に発症し、他の疾患が除外された、6週間以上持続する関節炎」と記載され、7つのカテゴリーそれぞれに定義がつけられている。このうち乾癬関節炎と付着部関連関節炎は背景となる疾患(すなわち乾癬、付着部炎)が存在する「症候性関節炎」であり、本稿では診断、治療に関する記述を省略した。従来のACRやEULARの分類で診断していた患者をILAR分類で改めて分類すると、どのカテゴリーにも入らない、あるいは複数のカテゴリーに入るため“undifferentiated”とされる症例が多いという報告がみられており、これに対して2001年の改訂版では、乾癬の診断における皮膚科医の関与やHLA-27関連疾患の家族歴の扱い等が改められている[1]
 
  1. 関節MRIは、進行中の滑膜炎を最も鋭敏に検出する画像検査法であり、JIAの診断、重症度評価、治療モニタリング等に有用である(推奨度2、O)
  1. JIAにおいて病態の中心は滑膜の炎症である。MRIは他の方法に比べ卓越した感度で滑膜炎を検出することができる。肥厚した滑膜はT1強調画像で低信号に描出され、またT2強調画像では、活動性の高い滑膜炎は高信号で描出される。関節液との区別がつきにくい場合、造影剤を用いることでより鮮明となる。<図表>
  1. 骨髄浮腫(柱状骨内部にみられる、境界不鮮明な水分含有量の多い部位)は、成人の関節リウマチではびらん性関節破壊の予測因子になることが示されている。この変化はMRIでのみ捉えることが可能である。骨のびらん性変化や軟骨の破壊性変化も容易に捉えることができるなど、MRIには多くの利点がある。欠点としては高価である、検査に長時間かかるため小児では鎮静が必要となる場合がある。その他、造影剤アレルギーのリスク、1回の検査につき1つの関節しか評価できない――などの点が挙げられる[4]
問診・診察のポイント  
関節の診察:
  1. 関節症状を訴える患者を診察する際、それが関節炎であるかどうか、罹患関節は何カ所か、固定性か移動性か、を明らかにする必要がある。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
佐藤智 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:渡辺博 : 特に申告事項無し[2024年]

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若年性特発性関節炎(小児科)

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