抗リン脂質抗体症候群 :トップ    
監修: 金子礼志 国立国際医療研究センター 膠原病科
波多野裕明 東京大学医学部付属病院 アレルギーリウマチ内科

概要

疾患のポイント:
  1. 抗リン脂質抗体症候群(APS)は、抗リン脂質抗体(aPL)と関連する血栓症および妊娠合併症と定義される。APS患者の約半数に全身性エリテマトーデス(SLE)を合併する。
  1. 診断は、Sapporo criteriaの2006年シドニー改変(J Thromb Haemast 4: 295-306、2006.)に基づいて行われる。患者の病態に応じて、血栓症二次予防を行う。
  1. 原発性抗リン脂質抗体症候群は、指定難病であり、重症度分類3度以上などの場合は、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断は、Sapporo criteriaの2006年シドニー改変(J Thromb Haemast 4: 295-306、2006.)に基づいて行われる。臨床基準の1項目以上と、検査基準の1項目以上を満たすものを、抗リン脂質抗体症候群(APS)と診断する。
  1. 臨床基準:動脈/静脈血栓症か、妊娠合併症のいずれかの既往を有する。
  1. 検査基準:LAや抗リン脂質抗体など検査値が12週以上の間隔で基準を上回っている。
  1. 抗リン脂質抗体症候群の分類基準(Sapporo Criteriaのシドニー改変2006):<図表>
 
合併症の評価:
  1. SLEの可能性について十分検索すべきである。
 
予後:
  1. 基本的には一生涯の抗血栓治療が必要である。
 
治療: >詳細情報 
  1. まとめ:
  1. 治療は、病態に応じた血栓症二次予防が鍵となり、既往症のタイプと臨床状況に応じて、抗凝固薬、抗血小板薬を含む治療方法を選択する。
  1. 二次予防:
  1. 動脈血栓二次予防には、わが国では抗血小板薬(単独もしくは併用)を用いることが多いが、抗凝固薬を用いることも選択肢である。  …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

APSを疑うときの検査
  1. Sapporo criteria2006年シドニー改変(J Thromb Haemast 4: 295-306, 2006.)を満たすかどうか検索する。
○ 習慣性流産、不育症の原因として抗リン脂質抗体症候群を疑う場合は、1)~6) のほかに 7)、8) を検索する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

抗リン脂質抗体症候群の分類基準(Sapporo Criteriaのシドニー改変2006)
著者校正/監修レビュー済
2017/03/31