精巣腫瘍 :トップ    
監修: 松田公志 関西医科大学 泌尿器科学教室
川喜田睦司 神戸市立医療センター中央市民病院 泌尿器科

概要

疾患のポイント: >詳細情報 
  1. 精巣腫瘍は、臨床的にセミノーマと非セミノーマに分類される。非セミノーマには胎児性癌、卵黄嚢腫瘍、奇形腫、絨毛癌があり、胎児性癌と奇形腫の混合を奇形癌と呼ぶ。なお、精巣腫瘍の約50%は転移を認めないStageIのセミノーマである。セミノーマは放射線感受性があることが特徴である。精巣腫瘍の治癒率は高く、進行例でも化学療法を受けた患者の70~80%が治癒に至る。
 
診断: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 診断には、超音波断層検査とMRIが有用である。これらの画像検査にて充実性腫瘤を認めた場合は、高位精巣摘除術を行い、病理組織検査をして最終診断とする。
  1. 超音波断層検査・MRI:
  1. 精巣内にiso~hypoechoic massを認め、ときにheterogeneousで、奇形腫の成分を含めばhyperechoicにみえる。カラードプラー超音波検査ならびにMRIで、高いvascularityを検出できる。
  1. 組織診断:
  1. 組織診断は高位精巣摘除術により行う。陰嚢からの針生検は禁忌である。
  1. 腫瘍マーカー:
  1. 腫瘍マーカーとしてAFP、hCG、LDHがある。AFPはセミノーマ、絨毛癌では上昇しない。LDHは非特異的だが腫瘍量を反映する。
  1. AFPが上昇する疾患の一覧:<図表>
  1. hCGが高値となる疾患の一覧:<図表>
 
ステージング: >詳細情報 
  1. 病期分類:
  1. 精巣腫瘍の病期分類には、AJCCによるTNM分類、日本泌尿器科学会・日本病理学会による病期分類が存在する。
  1. AJCCのTNM分類2016年版(8th ed.):<図表>(本稿では断りのない限りこの分類を使用)

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断、ステージングのための検査例
  1. 超音波断層検査・MRI:精巣内にiso~hypoechoic massを認め、ときにheterogeneousで、奇形腫の成分を含めばhyperechoicにみえる。カラードプラー超音波検査ならびにMRIで、高いvascularityを検出できる。
  1. 腫瘍マーカーとしてAFP、hCG、LDHがある。AFPはセミノーマ、絨毛癌では上昇しない。LDHは非特異的だが腫瘍量を反映する。
  1. 転移検索目的にて、単純CTののち必ず造影剤を使用して血管との区別をする。
○ 全症例で1)-8)、10)、11)、13)を行う。良性疾患と鑑別困難な症例では12)を、肺転移、神経・骨症状を有するなど転移を疑う患者では14)、16)を、セミノーマの転移症例では15)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

StageI セミノーマの治療アルゴリズム
StageI セミノーマのフォローアップ計画
StageII、IIIセミノーマの治療アルゴリズム
StageII、IIIセミノーマのフォローアップ計画
StageI 非セミノーマの治療アルゴリズム
StageI 非セミノーマのフォローアップ計画
StageII非セミノーマの治療アルゴリズム
StageIS、II、III非セミノーマの治療アルゴリズム
StageII、III非セミノーマのフォローアップ計画
セカンドライン療法の治療アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2018/01/31


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