冠攣縮性狭心症 :トップ    
監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科
海北幸一1) 小川久雄2) 1)熊本大学大学院 生命科学研究部 循環... 2)国立循環器病研究センター

概要

疾患のポイント:
  1. 冠攣縮性狭心症とは、心臓の表面を走行する比較的太い冠動脈が一過性に異常に収縮することにより生じる狭心症のことである。
  1. 冠攣縮は冠動脈局所の収縮能の亢進が原因であり、これには、内皮機能不全と血管平滑筋の過収縮の両方が関与している。
  1. 欧米人に比べ、日本人の発症率が高く、喫煙が重要な環境因子である。
  1. 症状の特徴は、前胸部、特に胸骨下の中央部の安静時に出現する圧迫感で、持続期間は、通常数分から15分程度である(ただし、数十秒あるいは無自覚のこともある)。時間帯は、夜間から早朝にかけてが多く、誘因として、過換気呼吸や飲酒を認めることがある。
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断はアルゴリズムに沿って行う。
  1. 冠攣縮性狭心症の診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 冠攣縮性狭心症の診断は、自然発作の特徴的所見の確認(発作時の心電図所見、病歴、発作時の症状)、冠攣縮非薬物誘発試験(過換気負荷試験、運動負荷試験など)、冠攣縮薬物誘発試験(アセチルコリン、エルゴノビンなど)にて行う。
  1. 安静、労作、安静兼労作時の狭心症様発作時の心電図所見上、一過性の明らかな虚血性変化が認められた場合は診断確定とする。明らかな虚血性変化とは、12誘導心電図にて、関連する2誘導以上における一過性の0.1mV以上のST 上昇、または、0.1mV以上のST下降か陰性U波の新規出現が記録された場合とする。
  1. 発作時の心電図所見が境界域の場合は、病歴、発作時の症状に加え、明らかな心筋虚血所見もしくは冠攣縮陽性所見が過換気負荷試験 エビデンス 、運動負荷試験、薬物誘発試験などの誘発試験によって認められた場合に、診断確定とする。 エビデンス 
 
疾患の除外: >詳細情報 
  1. 発作時の心電図変化が陰性もしくは心電図検査非施行の場合で、前述の参考項目を満たさない場合、その時点での当疾患の診断は否定的とする。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための治療例
  1. 実際は発作時の12誘導心電図は記録できないことが多いため、発作回数が多い場合は、ホルター心電図の記録を行う。
○ 冠攣縮性狭心症を疑った場合は、下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

冠攣縮性狭心症の診断アルゴリズム
アセチルコリン負荷による冠攣縮の誘発
著者校正/監修レビュー済
2017/08/31


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