心筋炎 :トップ    
監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科
山本博之1) 橋村一彦2) 1)成田富里徳洲会病院 循環器内科 2)阪和記念病院 心臓血管センター

概要

疾患のポイント:
  1. 心筋炎とは、臨床的あるいは病理学的に心筋に炎症細胞浸潤が確認される炎症性心疾患である。
  1. 感冒様症状や消化器症状が先行する心不全症状を診た際に、必ず心筋炎の存在を疑うことが診断の第一歩である。
  1. 病因の多くはウイルスや細菌などの感染症であるが、薬物や放射線、膠原病や川崎病などの全身疾患に伴うものや特発性などさまざまである。組織学的にはリンパ球性(多くはウイルス感染)、巨細胞性、好酸球性、肉芽腫性に分類される。病型としては急性心筋炎、慢性心筋炎に分類される。急性心筋炎のなかで生命危機に至るものを、劇症型心筋炎と呼ぶ。 エビデンス 
  1. 心筋炎の分類[1]:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 最終的には、急性心筋梗塞などを除外し、心筋生検で組織像が確認できれば診断が確定する。
  1. 急性心筋炎の診断手順:アルゴリズム
  1. 急性心筋炎を想起したら心電図、胸部Ⅹ線写真、血液生化学検査、心エコー図検査( エビデンス )、必要なら心臓カテーテル検査と心筋生検を加える。心筋生検にてリンパ球性、巨細胞性、好酸球性、肉芽腫性などの組織型を決定する。心筋生検は、発症10日以内の時期で、3カ所以上の部位からの採取が推奨される。 エビデンス 
  1. 急性心筋炎の診断手引き[1]:<図表>
  1. 心筋生検が診断のgold standardであるが、sampling errorや陽性率の低さから、最近では心臓MRIによる診断が注目されている。
 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応と特に大事な検査例
  1. 心不全の状態・重症度を評価する(心源性ショックに陥っていないか)。
  1. 心筋障害の程度を評価する。
  1. 炎症反応を評価する。
  1. 循環器専門施設への連絡行う。
  1. ウイルス性心筋炎を疑う場合には、ペア血清として、コクサッキーウイルス、アデノウイルス、エコーウイルス、インフルエンザ、パラインフルエンザウイルスの検査を考慮する。
  1. 酸素投与を至急に開始する。カテコラミンの投与を考慮する(ショック時:収縮期血圧<90mmHg)。
○ 心筋炎を疑った場合には、下記の検査を行い、心筋炎の確定と他疾患の除外を行う。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

急性心筋炎の診断手順
急性心筋炎の治療(入院が原則)
急性心筋炎の診断手引き[1]
心筋炎の分類[1]
急性心筋炎の治療法と適応評価[1]
劇症型心筋炎の予測診断法と適応評価[1]
劇症型心筋炎における治療[1]
巨細胞性心筋炎における治療法とその適応評価[1]
好酸球性心筋炎における治療法とその適応評価[1]
慢性心筋炎における治療法と適応評価[1]
著者校正/監修レビュー済
2017/11/30


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