アルコール依存症

著者: 吉村 淳1) 東北医科薬科大学

著者: 樋口 進2) 久里浜医療センター

監修: 上島国利 昭和大学

著者校正/監修レビュー済:2020/11/06
参考ガイドライン:
  1. 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン(新興医学出版社)

個人契約のトライアルまたはお申込みで全コンテンツが閲覧可能

疾患、症状、薬剤名、検査情報から初診やフォローアップ時の治療例まで。

1,400名の専門医による経験と根拠に基づく豊富な診療情報が、今日の臨床サポート1つで確認できます。

まずは15日間無料トライアル

概要・推奨  

  1. アルコールは、麻薬、覚せい剤、タバコ、睡眠薬などと同じく、依存性のある薬物の一種であり、ほかの薬物と同じく依存症という疾患を生じさせる。
  1. 診断の補助としてアルコール関連問題やアルコール依存症の自記式スクリーニングテストを用いることができる(推奨度2)
  1. アルコール離脱症状の薬物治療としてはアルコールと交叉耐性があり、鎮静作用と抗けいれん作用、安全性といった利点を持つベンゾジアゼピン系薬剤を用いる(推奨度1)
  1. アルコール離脱症候群はその出現の時間的経過から早期離脱症状と振戦せん妄に分けられる。
  1. 振戦せん妄に至った症例でも依存症の専門家の間ではベンゾジアゼピン系薬剤が最もよく用いられ、推奨されている(推奨度1)
  1. ジスルフィラム、シアナミドともにさまざまな副作用の報告があり、重篤な肝障害、心疾患、腎疾患、呼吸器疾患のある人や妊婦には使用しない推奨度2-3
  1. 2013年に新しいアルコール依存症治療薬であるアカンプロセート(acamprosate)が発売された。現在ではアルコール依存症治療薬の第1選択肢となっている(推奨度2
  1. アルコール依存症ではmacrocytosis(大球性血症)の合併が高頻度に認められる。わが国の男性においては食道や口腔、咽頭の扁平上皮癌の予測因子となり得る。
  1. ウェルニッケ脳症はビタミンB1(チアミン)の欠乏によって起こる急性脳症であるが、見過ごされていることも多い。先進国ではアルコール依存症に伴って生じることがほとんどであり、予防や治療にビタミンB1大量投与が有効である(推奨度1
  1. 2013年に改定された精神障害の診断と統計マニュアル最新版(DSM-5)ではアルコール依存症(alcohol dependence)の診断名が削除されて、アルコール使用障害(alcohol use disorder)という対象者を拡大させた診断名に変更されている。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、飲酒量低減薬ナルメフェンについて加筆した。

ページ上部に戻る


エルゼビアは医療の最前線にいらっしゃる
すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
Thank you for serving us!