糖尿病網膜症 :トップ    
監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科
善本三和子1) 加藤 聡2) 1)東京逓信病院眼科 2)東京大学大学院眼科・視覚矯正科

概要

疾患のポイント:
  1. 糖尿病網膜症とは、糖尿病によって誘発される網膜症のことである。
  1. 糖尿病網膜症は、無症状で発症・進行する疾患であり、現在日本における失明原因疾患の第2位である。
    神経障害、腎症と並び、糖尿病患者に発生する3大最小血管合併症の1つであり、診断時点の血糖コントロールの良し悪しにかかわらず糖尿病の既往により発生する。
  1. また、糖尿病発症直後に起きる合併症ではないが、日本人に多い2型糖尿病では、発症時期が不明瞭であるため、糖尿病網膜症の発症時期の予測が難しく、症状が出て初めて眼科を受診するのでは、すでに手遅れとなっている場合も多い。
  1. したがって、糖尿病発症時から患者に対して定期的な眼科受診の必要性を教育することが重要である。
  1. 日本人の糖尿病網膜症の有病率についての疫学研究には、福岡県の久山町研究と山形県の舟形町研究がある。久山町研究(40歳以上)では、糖尿病患者における糖尿病網膜症の有病率は、15.0%、舟形町研究(35歳以上)では、23.0%とされている。 エビデンス 
 
診断: >詳細情報 
  1. 糖尿病網膜症の診断は、その特徴的眼所見と糖尿病罹患または既往により行う。 >詳細情報 
  1. 糖尿病網膜症では、検眼鏡的に明らかな所見がない時期から、フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)にて、複数の毛細血管瘤を認める、とされているので、FAにて毛細血管瘤が認められない場合には、糖尿病網膜症は除外できる。 >詳細情報 
  1. 初診糖尿病患者で、視力低下(+)の場合:アルゴリズム
  1. 初診糖尿病患者で、視力低下(-)の場合:アルゴリズム
 
重症度・予後: >詳細情報

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査オーダー例
  1. 視力検査などの自覚検査により症状を知り、他覚検査(眼圧、細隙灯顕微鏡検査、眼底検査など)により、糖尿病網膜症の病態、重症度、合併症を知る。
○ 散瞳して倒像鏡と細隙灯顕微鏡による眼底検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

初診糖尿病患者で、視力低下(+)の場合
初診糖尿病患者で、視力低下(-)の場合
糖尿病網膜症の病期分類(福田分類)
AAOの国際重症度分類
糖尿病網膜症のFA写真
単純網膜症
増殖前網膜症
増殖網膜症
著者校正済:2018/02/28
現在監修レビュー中


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