静脈瘤 :トップ    
監修: 永井良三 自治医科大学
古森公浩 名古屋大学大学院医学系研究科血管外科

概要

疾患のポイント:
  1. 下肢静脈瘤は、血管疾患のなかでも日常の診療において最もよくみられる疾患の1つである。静脈瘤は下肢に好発し、女性に多く、血管疾患のなかで最も頻度の高い疾患で、30歳以上では62%のなんらかのタイプの静脈がみられる。
  1. 本疾患は基本的に良性疾患ではあるが、長期間放置した場合には静脈うっ滞症状を併発し、日常生活に支障を来す可能性もある慢性進行性の病気である。
  1. 静脈瘤のタイプには、クモの巣状(<図表>)、網目状(<図表>)、側枝、伏在(<図表>)などが存在する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 本来認められない部位において、視診上皮下静脈の拡張、蛇行が明らかな場合には静脈瘤の診断となる。
  1. ほかに、画像検査にて皮下静脈の拡張、蛇行を認める場合、機能検査( エビデンス  エビデンス )にて、皮下静脈の逆流の存在が証明される場合は、静脈瘤の診断となる。
  1. 二次性静脈瘤の症状がないことを確認する。
  1. 例:深部静脈不全(深部静脈血栓症の既往、著明な浮腫、緊満感の合併)、Klippel-Trenaunay症候群などの静脈形成異常(若年発症、下肢外側に好発、随伴症状[患肢の肥大、血管母斑、動静脈瘻])。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 下肢静脈瘤を系統的に分類する方法としてCEAP分類(<図表>  

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時における臨床的重症度の評価例
  1. 静脈瘤そのものの形態を観察するとともに、患肢の浮腫や色素沈着などの静脈うっ滞に随伴する症状を評価し、CEAP分類(<図表>)に基づき臨床的重症度を決定する。臨床的重症度は治療方針を決定する際に重要な要素の1つとなる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

静脈瘤に対する治療指針
クモの巣状静脈瘤 (C1)
網目状静脈瘤 (C1)
伏在型静脈瘤 (C2)
下腿の湿疹 (C4a)
色素沈着 (C4a)
白色萎縮 (C4b)
静脈うっ滞性潰瘍 (C6)
CEAP分類
Klippel-Trenaunay症候群
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25

編集部編集コンテンツ:
 
関連する医療事故:
  1. 静脈瘤の治療のため、小伏在静脈を抜去する際には深部静脈との交通をエコー、CT等の検査で確認する:
  1. 事例:静脈瘤に対して、腰椎麻酔下で小伏在静脈ストリッピングを施行したが、術後に小伏在静脈抜去時に膝窩静脈の一部も抜去してしまったことが判明した。直ちに全身麻酔に切り替えて膝窩静脈に人工血管でバイパス術を施行した。(詳細情報ページ:医療事故情報 詳細表示


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