多発性嚢胞腎 :トップ    
監修: 木村健二郎 地域医療機能推進機構 東京高輪病院
堀江重郎 順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科学

概要

  1. エビデンスに基づく多発性嚢胞腎(PKD)診療ガイドライン2017
の発表に伴い、現在アップデート中
 
疾患のポイント:
  1. 多発性嚢胞腎(Autosomal dominant polycystic kidney disease:ADPKD)は、最も多い遺伝性腎疾患で、常染色体優性遺伝形式で発症する。原因遺伝子であるPKD1またはPKD2の異常により起こり、両側の腎臓に多発する嚢胞を認める疾患である。ただし、1/4は家族歴がない。
  1. 多発性嚢胞腎は国の定める指定難病であり、軽症で高額の医療費が3カ月以上持続する場合、または、重症の場合(①CKD重症度分類ヒートマップで赤部分、または②腎容積50ml以上かつ腎容積増大速度5%/年以上 のうち、いずれかを満たした場合)などでは、申請し認定されると、多発性嚢胞腎について保険診療を受けた場合の自己負担が2割に軽減され、また、一定の自己負担額の上限以上の医療費について助成を受けることができる。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 下述の診断基準に沿って診断となる。病歴および家族歴にて、クモ膜下出血、腎臓病、人工透析、高血圧を認める患者にて、CT、MRIまたは超音波断層像で、評価する。
  1. 臨床的な診断がほとんどで、診断を目的とした遺伝子診断は行わない。通常、画像診断による評価が診断の決め手になる。
  1. 診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. スクリーニング:
  1. 多発性嚢胞腎の家族歴を認める患者では、多発性囊胞腎の患者が30歳代から高血圧・脳動脈瘤の頻度が高くなることを考慮し、また、30~39歳での腹部エコー・CT・MRIによる評価で除外診断率が98%以上であることを考慮すると、30歳を目安に画像検査によるスクリーニング評価を行うことを推奨される。
  1. 多発性嚢胞腎診断基準:
  1. 家族内発生が確認されている場合:
  1. 1:超音波断層像で両腎に各々3個以上、嚢胞が確認されているもの
  1. 2:CT、MRIで両腎に各々5個以上、嚢胞が確認されているもの
  1. 家族内発生が確認されていない場合:
  1. 1:1…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断の検査例
  1. 通常、超音波断層像もしくはCT、MRI検査にて、嚢胞の数を評価し診断となる。
○ 病歴および家族歴にて、クモ膜下出血、腎臓病、人工透析、高血圧を認める患者では、下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

ADPKD診断アルゴリズム
著者校正済:2016/08/19
現在監修レビュー中