心肺停止

著者: 田中敏春 新潟市民病院 救命救急・循環器病・脳卒中センター

監修: 箕輪良行 みさと健和病院 救急総合診療研修顧問

著者校正/監修レビュー済:2019/09/06

概要・推奨  

  1. 医療従事者は、すべての成人心肺停止状態の患者に対して胸骨圧迫を実施するべきである(推奨度1)。
  1. 心肺停止状態の傷病者には、特に質の高い胸骨圧迫が重要であり、胸骨圧迫からCPRを開始する(推奨度1)。
  1. 質の高い胸骨圧迫とは、約100回~120/分のテンポで、約5cmの深さで行うことである(推奨度1)。
  1. 救助者が1名の場合、乳児・小児・成人にかかわらず、心肺停止状態の傷病者には30回の胸骨圧迫の後に2回の人工呼吸を行う(推奨度1)。
  1. 公共の場ではAED設置が推奨され、院内であっても除細動器がただちに使用できない場合はAEDを要請すべきである(推奨度1)。
  1. “二相性除細動器では、製造業者の推奨エネルギー量(例:初回投与量120~200J)を使用する”“小児では初回エネルギー量として2~4J/kgを使用する”(推奨度1)
  1. 成人の心肺停止では3~5分おきに1mg(小児では0.01mg/kg)のアドレナリンを静脈内/骨髄内へ投与することは妥当である(推奨度2)。
  1. 心肺停止患者におけるバッグマスク換気の際に、輪状軟骨圧迫法をルーチンに実施することは推奨されない(推奨度4)。
  1. 気管挿管チューブの正確な位置確認のために最も信頼性が高い方法は、“波形表示呼気CO2モニター(PETCO2)”である(推奨度1)。
  1. 呼吸循環補助装置を用いたCPR(ECPR)のルーチン使用について推奨するに足る十分なエビデンスはないが、ECPRをただちに使用できる状況では、一部の心停止(予想される心停止の原因が回復し得る場合)患者に対してECPRを考慮してもよいかも知れない(推奨度2)。
  1. 初期心電図波形がVf /pulseless VTであった院外での成人心肺停止患者で、自己心拍再開後の昏睡状態に対して32~36℃の間で24時間程度一定に体温維持することが推奨される(推奨度1)。
  1. 院外で心停止から自己心拍再開(ROSC)した患者に対してプレホスピタルでの冷却輸液急速静注のルーチン冷却療法は推奨されない(推奨度4)。
  1. 心肺蘇生に家族を立ち会わせることは推奨される(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、画像の出典を変更した。 


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